美容・家電ブランドを手がけるI-neは2024年10月23日、株式会社TTradingの普通株式100株を取得することを公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社I-ne(4933・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社TTrading(製造・販売) |
| 所在地 | 日本 |
| 手法 | 株式取得。普通株式100株を取得。開示資料は、これが種類株式を含む発行済株式数の40%にあたり、議決権所有割合は100%であると記載している |
| 対価 | 開示資料に取得価額の記載なし |
| 日程 | 取締役会決議・株式譲渡契約締結 2024年10月23日/株式譲渡実行 2024年10月31日(予定) |
開示資料は、取得する100株が種類株式を含む発行済株式数の40%にあたり、議決権所有割合は100%であると記載しています(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
対象会社は1996年9月設立、資本金9,000万円で、公表時点の大株主は法人が100%を保有しています。最近3年間の経営成績及び財政状態は、先方の意向を踏まえ非開示とされています(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
買い手と対象会社の間には、買い手ブランドの製造委託に関する取引があると記載されています(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
株式譲渡実行日は2024年10月31日を予定しており、同日付で連結子会社となる予定です(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
ここがこの案件のいちばん大事な点です。買い手が取得するのは発行済株式の四割ですが、議決権は百パーセントになります。残りの六割は議決権のない種類株式だということです。持分の割合と、議決権の割合は一致しません。
自社に種類株式があるなら、譲渡のときに「何割渡すか」の話は必ず二通りになります。株数の割合か、議決権の割合か。どちらの話をしているのかを取り違えると、前提から食い違います。
議決権のない株式は、過去に資金を入れてもらった経緯や、相続の対策で作られていることがあります。自社の株式に種類があるか、それぞれに議決権があるかは、譲渡を考える前に確かめる項目です。
買い手はもともと、この会社に自社ブランドの製造を委託していました。作ってもらっていた相手を引き継いだ形です。仕事を出している相手は、相手の実力を一番よく知っている立場にあります。
対象会社の決算は、先方の意向で非開示です。相手が望めば、公表する範囲は絞れます。金額だけでなく、会社の数字そのものを出さない形もあります。