イオンは2025年4月11日、株式会社ツルハホールディングスを連結子会社化することを目的として公開買付けを実施することを決定したと公表しました。同日、買い手・対象会社・ウエルシアホールディングスの3者は資本業務提携の最終契約を締結しています。

開示された事実

譲受(買い手)イオン株式会社(8267・東証プライム)
譲渡対象株式会社ツルハホールディングス(東証プライム)(ドラッグストアを運営するグループの経営管理)
所在地北海道
手法公開買付け(TOB)。3者間の資本業務提携の一環で、対象会社がウエルシアホールディングスを株式交換により完全子会社化し、買い手は対象会社を連結子会社化する。上場は維持する方針
対価1株11,400円。買付予定数の上限11,357,170株(株式交換後の所有割合11.81%)、下限は設定なし。上限を超える応募はあん分比例
日程取締役会決議・資本業務提携最終契約の締結 2025年4月11日/株式交換の効力発生日 2025年12月1日(予定)/公開買付けの開始 2025年12月上旬頃(予定)/終了 2026年1月上旬頃(予定)/決済の開始日 2026年1月中旬頃(予定)

資本業務提携では、買い手が対象会社株式3,530,000株(所有割合7.17%)を追加取得し、既に保有する9,675,200株(所有割合19.66%)と合わせて13,205,200株(所有割合26.83%)を保有すること、対象会社を株式交換完全親会社、ウエルシアホールディングスを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことが定められています(出典:イオン株式会社 2025年4月11日公表資料)。株式交換の効力発生日は2025年12月1日が予定されています。

買付価格は1株11,400円です。開示資料には、買い手が2025年3月7日に前営業日の終値9,390円に対して17.15%のプレミアムを加えた11,000円を提案し、対象会社から一般株主の利益に配慮する観点で見直しの要請を受けて同月19日に11,100円を提案し、最終的に11,400円となった経緯が記載されています(出典:イオン株式会社 2025年4月11日公表資料)。

買付予定数の上限は11,357,170株(株式交換後の所有割合11.81%)です。開示資料は、対象会社の議決権の50.9%に相当する数を取得の上限として連結子会社化することを目的とし、成立後も引き続き対象会社株式の上場を維持する方針であることから、成立後の所有割合が50.9%となるよう上限を設定したと説明しています(出典:イオン株式会社 2025年4月11日公表資料)。上限を超える応募があった場合は、あん分比例の方式により決済を行うとしています。買付予定数の下限は設定されていません。

公開買付けの開始は2025年12月上旬頃、終了は2026年1月上旬頃、決済の開始日は2026年1月中旬頃が予定されています(出典:イオン株式会社 2025年4月11日公表資料)。開示資料は、公開買付けにより買い手が対象会社の議決権の過半数を取得するに至らなかった場合は、連結子会社化を達成できる方法を再検討する予定であり、その時期と具体的な方法はいずれも未定であるとしています。

出典: イオン株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式会社ツルハホールディングス(証券コード3391)に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(2025年04月11日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

この公開買付けには上限があります。全部を買わないと決めているということです。連結子会社にできるところまでで止め、上場は維持する方針だからです。会社を渡す形は、全部を渡して自分は抜けるか、一部を渡して一緒に続けるかを選べます。

上限があるということは、応募が多ければ全部は売れないという意味でもあります。あん分比例といって、応募した人の株式が割合に応じて買われます。一部を渡す形の取引では、自分が出した分がそのまま買われるとは限らないという場面があります。

公表から公開買付けの開始まで、八か月が置かれています。先に別の株式交換を終わらせる必要があるためです。関係する当事者が増えると、日程はその中でいちばん遅いものに合わせて決まります。相手が他の取引を抱えているなら、そこも確かめておく話です。

価格は三度提示されています。しかも二度目は、対象会社側から一般株主の利益に配慮して見直すよう要請を受けたためです。売り手側が根拠を示して求めれば、金額は動きます。最初に出てきた金額が結論ではありません。

開示資料は、過半数を取れなかった場合に方法を再検討する予定であり、その時期も方法も未定だと書いています。予定どおりにならない場合をあらかじめ書いておくという姿勢です。うまくいかなかったときにどうするかは、契約を結ぶ前に話しておく価値があります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。