ライオンは2025年4月17日、取締役会において、ベトナムの持分法適用関連会社であるMerap Lion Holding Corporationの全株式を取得し、100%子会社とすることを決議したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)ライオン株式会社(4912・東証プライム)
譲渡対象Merap Lion Holding Corporation(メラップライオン)(医薬品・医療機器の製造販売を中心とした企業グループの経営戦略・経営管理)
所在地ベトナム社会主義共和国ホーチミン市
手法株式追加取得(持分法適用関連会社の残りの株式を取得し100%子会社化)
対価非公表(開示資料に「当事者間の合意により公表を控える。第三者機関による株式価値の算定結果を勘案し双方協議のもと決定」と記載)
日程取締役会決議 2025年4月17日/契約締結日 2025年4月17日(予定)/株式譲渡実行日 2025年7月1日(予定・条件の進捗状況により前後する可能性)

開示資料によれば、取得前の所有株式数は8,064,000株(議決権所有割合36.0%)、今回の取得株式数は14,336,000株(同64.0%)で、取得後は22,400,000株(同100.0%)となります。取得価額は当事者間の合意により公表を控えるとしつつ、第三者機関による株式価値の算定結果を勘案し双方協議のもとで決定し、価格の妥当性を検証するための手続きを実施したとしています。株式の取得先は個人3名で、個人であることから公表を控えるとしています。対象会社の資本金は224,000百万ベトナムドン(約1,322百万円)です(出典:ライオン株式会社 2025年4月17日公表資料)。

同社は2023年3月に対象会社の前身の株式36%を取得し、同年4月に現在の社名に変更しています。開示時点で取締役2名を派遣していると記載されています(出典:ライオン株式会社 2025年4月17日公表資料)。

取得の理由として同社は、新中期経営計画の基本方針の一つに事業ポートフォリオマネジメントの強化を掲げ海外成長施策を強化していること、対象会社がヘルスケア領域の有力ブランドとベトナム全土の病院・クリニックをカバーする流通網と販売力を持つこと、自社のオーラルヘルスケア分野などの製品開発・生産技術力と融合させることを挙げています。

本件により第3四半期以降に段階取得に係る差益の発生など連結業績に影響が生じるとしつつ、同年2月に開示した通期の連結業績予想に織り込んでいるとしています。

出典: ライオン株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「ベトナム社会主義共和国における持分法適用関連会社の株式追加取得(100%子会社化)に関するお知らせ」(2025年04月17日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

まず三分の一ほどを出資して取締役を送り、二年ほど経ってから残りを取得しています。相手の事業を内側から見てから全部を引き受ける順序です。段階を踏む形は海外の会社を相手にするときに特に選ばれます。

この形をとると、最初の出資の時点と全部を取得する時点で、価格の決め方が二度必要になります。二度目の価格は、一度目からの業績や事業の変化を反映します。渡す側から見れば、間の期間に事業を伸ばせば二度目の価格に効くということです。

取得の実行日が契約から数か月後に置かれ、しかも「条件の進捗状況により前後する可能性」と明記されています。海外では許認可や当局の手続きが絡み、当事者だけで日程を決められません。海外に子会社がある会社の譲渡でも同じことが起きます。

相手が個人であることを理由に、取得価額も相手先の情報も公表を控えています。上場企業が買い手でも、個人が売り手であれば配慮されるということです。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。