工藤建設は2026年8月28日、グループ組織再編に伴う吸収分割契約の締結を公表しました。2026年6月26日付で公表したグループ組織再編に関して、同社が営む介護事業等を吸収分割の方法によって2027年1月1日(予定)にフローレンスケア株式会社に承継させることとし、同社との間で吸収分割契約を締結したと記載しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | フローレンスケア株式会社(工藤建設株式会社の100%子会社・分割準備会社) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 工藤建設株式会社(分割会社。東証スタンダード・コード1764) |
| 譲渡対象 | 工藤建設株式会社が営む介護事業等(介護事業) |
| 所在地 | 神奈川県横浜市青葉区新石川(分割会社の所在地) |
| 手法 | 吸収分割(分割会社が営む介護事業等を、100%出資の分割準備会社に承継させる。分割会社の100%子会社への会社分割であるため開示事項・内容を一部省略して開示していると記載) |
| 対価 | 本吸収分割に際し、承継会社から分割会社に対し株式の割当て交付を予定。本吸収分割による分割会社の資本金の増減はないと記載 |
| 日程 | 2026年7月1日 分割準備会社の設立/2026年8月28日 吸収分割契約承認取締役会・吸収分割契約締結/2026年9月25日(予定) 吸収分割契約承認株主総会/2027年1月1日(予定) 吸収分割の効力発生日 |
本吸収分割の効力発生については、2026年9月25日開催予定の分割会社の定時株主総会において関連議案が承認可決されること、及び関係官庁から本吸収分割の実施に必要な承認が得られることが条件となると記載されています(出典:工藤建設株式会社 2026年8月28日公表資料)
開示資料は、本吸収分割の目的として、事業特性・必要とされるノウハウ及び人材が大きく異なる建設事業と介護事業について、それぞれ独立した経営体制のもとで運営することにより経営資源の適切な配分を進め、採算管理及び課題認識の明確化を図り、迅速かつ機動的な意思決定を実現することを挙げています。
分割の方式は、分割会社を工藤建設、承継会社を同社が100%出資する分割準備会社とする吸収分割です。本吸収分割に際し承継会社から分割会社に対し株式の割当て交付を予定しており、本吸収分割による分割会社の資本金の増減はないと記載されています。新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱いは該当事項がないとされています(出典:工藤建設株式会社 2026年8月28日公表資料)
承継会社が承継する権利義務について、開示資料は、効力発生日において資産・債務・雇用契約その他の権利義務を別途個別に締結する吸収分割契約書に定める範囲において分割会社から承継し、承継する債務については重畳的債務引受の方法によるものとすると記載しています。
債務の履行の見込みについて、分割会社及び承継会社は本吸収分割後も資産の額が負債の額を上回ることが見込まれており、負担すべき債務の履行に支障を及ぼすような事態は現在のところ想定されていないため、債務の履行の見込みに問題がないと判断していると記載されています。
日程は、分割準備会社の設立が2026年7月1日、吸収分割契約承認取締役会と吸収分割契約締結が2026年8月28日、吸収分割契約承認株主総会が2026年9月25日(予定)、吸収分割の効力発生日が2027年1月1日(予定)です。本吸収分割は分割会社の100%子会社への会社分割であるため、開示事項・内容を一部省略して開示していると記載されています(出典:工藤建設株式会社 2026年8月28日公表資料)
出典: 工藤建設株式会社「グループ組織再編に伴う吸収分割契約締結に関するお知らせ」(2026年08月28日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
相手を探す取引ではありません。自社の中で、事業を別の会社に移す形です。
中小企業でも同じことをします。性格の違う二つの事業を一つの会社で持つと、採算も意思決定も混ざります。
分けておけば、あとでどちらかだけを譲ることもできます。先に器を分ける意味はここにもあります。
受け皿の会社を先に作ってから、半年後に事業を移す段取りです。会社分割は時間がかかります。
株主総会の承認と、官庁の承認の両方が条件になっています。介護は許認可で成り立つ事業なので、移すには届出が要ります。
引き継ぐ債務について、もとの会社も責任を負い続ける形が選ばれています。債権者から見れば、相手が増えるということです。
雇用契約も承継の対象に入っています。誰が移り、誰が残るのかは、契約書の範囲で決まります。
債務の履行に問題がないと、自分から書いています。分割で会社の体力が落ちていないかは、債権者が見るところです。