倉元製作所は2026年8月31日、連結子会社KURAMOTOペロブスカイトが推進するペロブスカイト太陽電池事業について、聚石化學(香港)有限公司との合弁出資に関する株主間契約を締結し、これに伴い同子会社が連結から除外される見込みとなったと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)聚石化學(香港)有限公司(Polyrocks Chemical (Hong Kong) Limited。广东聚石化学股份有限公司の完全子会社)
譲渡(売り手)(第三者割当増資による出資のため、株式を売る側は存在しない。持株比率が希薄化するのは株式会社倉元製作所)
譲渡対象KURAMOTOペロブスカイト株式会社(倉元の連結子会社。2025年12月5日付の簡易新設分割で設立)(ペロブスカイト太陽電池の量産化・事業化)
所在地日本
手法子会社に対する合弁出資および株主間契約の締結。4回に分けた払込で出資比率が段階的に上がり、倉元の持株比率が下がって連結から除外される見込み
対価第1回2026年9月10日 300,000USD(47.4百万円)で倉元94.8%/聚石化学香港5.2%、第2回2026年9月30日 500,000USD(79.0百万円)で87.2%/12.8%、第3回2026年10月30日 500,000USD(79.0百万円)で80.8%/19.2%、第4回2026年12月15日 600,000USD(日程は手続き上の理由により変更の場合あり)
日程2026年6月19日 プロジェクト投資枠組み協定書の締結を決議/2026年9月10日以降、4回に分けて払込(予定)

開示資料によれば、倉元は2024年8月7日付で本事業を新たな事業として開始する旨を公表し、日本国内におけるペロブスカイト太陽電池の量産化および事業化に向けて製造設備の導入および製造体制の構築を進めてきました。しかし2025年10月17日付の開示では、自動製造ラインの設備投資の進捗として当時106百万円の調達が未了であること、一部設備の到着の遅れに伴う支払いスケジュールの延期によって製造計画が未確定であることなどを公表していました(出典:株式会社倉元製作所 2026年8月31日公表資料)

また2025年12月5日付の開示では、本事業に対して投資意向のある他企業との資本提携によって必要な資金を子会社にて調達することを目的として、本事業を会社分割により新たに設立した子会社に承継することを公表していました。

払込は4回に分けて行われ、第1回が2026年9月10日に300,000USD(47.4百万円)で倉元の持株比率94.8%・聚石化学香港5.2%、第2回が2026年9月30日に500,000USD(79.0百万円)で87.2%・12.8%、第3回が2026年10月30日に500,000USD(79.0百万円)で80.8%・19.2%、第4回が2026年12月15日に600,000USDとなっています。日程は手続き上の理由により変更になる場合があるとされています(出典:株式会社倉元製作所 2026年8月31日公表資料)

出典: 株式会社倉元製作所(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「ペロブスカイト太陽電池事業に関する当社子会社に対する合弁出資に関する株主間契約の締結及びそれに伴う連結子会社の異動(連結除外)の見込みに関するお知らせ」(2026年08月31日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

新しい事業を、まず会社分割で別の会社に移しました。そのうえで、その会社へ外から出資を受けています。本体の持ち分が薄まっても、本体の他の事業には影響しません。

出資は一度ではなく、四回に分けて入ります。入るたびに相手の持ち分が増え、こちらの持ち分が減ります。お金が必要な時期に合わせて、少しずつ渡していく形です。

中小企業でも、資金が要る事業だけを別会社にして外から出資を受ける形は使えます。会社全体を譲らずに、必要な部分だけ相手と組めます。

ただし、持ち分が過半を割ると経営の主導権が移ります。何回目の払込でどこまで下がるのかを、最初に見ておくことです。そのうえで、意思決定をどう分けるかを株主間の契約で決めておきます。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。