システムソフトは2026年8月31日、会社更生手続中のマツオインターナショナル(MIC)および松尾産業(MG)との間で、ジェイモードエンタープライズとともにスポンサー契約を締結したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社システムソフト(7527・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | (更生計画の認可後に発行済株式の全部を取得して消却し、新株を引き受ける形のため、既存株主から株式を買う取引ではない) |
| 譲渡対象 | マツオインターナショナル株式会社(MIC)および松尾産業株式会社(MG)((開示資料には在庫管理システム、EC事業に課題があると記載)) |
| 所在地 | 日本 |
| 手法 | 会社更生手続中の会社とのスポンサー契約。更生計画の認可決定後に発行済株式の全部を取得して消却し、同日に第三者割当増資で発行される新株式200株の全部をシステムソフトが引き受ける。MGは同様に全株式を消却のうえMICが新株1株を引き受け、その翌日にMICを存続会社とする吸収合併で消滅する予定 |
| 対価 | 取得株式数200株(議決権200個)、取得価額はMICの普通株式10百万円。取得後の議決権所有割合100.0%。更生計画に定められた弁済期限までに、システムソフトがMICに対し弁済のために必要な資金を貸し付ける予定 |
| 日程 | 2026年8月31日 取締役会決議・スポンサー契約締結・更生計画案提出期限 |
開示資料によれば、MICとMGは2025年12月31日に大阪地方裁判所から更生手続開始決定を受け、2026年4月1日付でジェイモードエンタープライズとの間でスポンサー支援に関する基本合意書を締結していました。システムソフトはジェイモードエンタープライズおよびその関連会社と各種システム開発で協業関係にあり、同社とともにスポンサーとなって速やかな企業再生を支援するとしています。
支援の方法は、裁判所がMICとMGの更生計画の認可の決定をした後、MICは発行済株式の全部を取得してその全てを消却し、同日に第三者割当増資の方法により発行した新株式200株の全てをシステムソフトが引き受ける予定です。MGも発行済株式の全部を取得して消却し、同日に第三者割当増資で発行した新株式1株をMICが引き受け、その翌日にMICを存続会社とする吸収合併を行って消滅する予定とされています(出典:株式会社システムソフト 2026年8月31日公表資料)。
取得株式数は200株(議決権200個)、取得価額はMICの普通株式10百万円で、取得後の議決権所有割合は100.0%です。MICが完全子会社となった後、更生計画に定められた弁済期限までに、システムソフトがMICに対し弁済のために必要な資金を貸し付ける予定とされています(出典:株式会社システムソフト 2026年8月31日公表資料)。
日程は、2026年8月31日に取締役会決議、契約締結、更生計画案提出期限です。開示資料には、更生計画の成立には裁判所の決定や決議の可決が必要であると記載されています。
出典: 株式会社システムソフト(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「子会社の異動を伴う会社更生手続中の会社とのスポンサー契約締結に関するお知らせ」(2026年08月31日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
法的な手続の中にある会社を引き受ける形です。普通の譲渡とは順番が違います。既存の株を買うのではなく、いったん全部を消して、新しく発行された株を引き受けます。
だから既存の株主には何も残りません。株の価値は消え、債権者への弁済が優先されます。手続に入る前と後で、誰が何を受け取るかがまったく変わります。
ここが、経営が苦しくなってからでは選べる道が狭くなる理由です。手続に入る前なら、株主としてまとまった対価を受け取る譲渡が選べます。
引き受ける側は、株の代金だけでなく弁済のための資金も用意しています。会社を買う金額と、会社を立て直す金額は別だということです。
赤字や債務超過でも譲渡そのものはできます。ただ、早いほど選べる形が多い。数字が悪くなってから相談するより、悪くなりそうだと分かった時点で相談するほうが、残せるものが増えます。