デジタルガレージは2026年9月10日、持分法適用会社であるカカクコムの株式に関する公開買付けの条件の変更と、特別利益(個別決算)の計上見込みの修正について公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)Kamgras 1株式会社(公開買付者。EQTの関係会社が管理又はアドバイスを提供するBPEA Fund IX Pte. Ltd.により子会社を通じて持分の全てを間接的に所有されるKamgras Limitedを親会社とする)
譲渡(売り手)株式会社デジタルガレージ(4819・東証プライム。カカクコム株式を20.69%保有する持分法適用会社の株主)
譲渡対象株式会社カカクコムの普通株式40,917,700株(議決権409,177個、議決権所有割合20.69%)(情報サービス)
所在地日本
手法公開買付けに応募しない旨の契約(不応募契約)に基づく株式の譲渡。公開買付けの条件変更に伴い、譲渡価額および特別利益の計上見込みを修正
対価譲渡株式数(予定)40,917,700株(議決権409,177個)、譲渡価額(予定)1,224億円。譲渡後の所有は0株(議決権所有割合0.00%)
日程2026年5月12日 契約の締結を公表/2026年5月13日から2026年9月29日(予定)公開買付期間/2026年9月10日 条件変更および特別利益の計上見込みの修正を公表

開示資料によれば、同社は2026年5月12日付の開示のとおり、カカクコムとの戦略提携のあり方やカカクコム株式の保有方針について継続的に検討を行う中で、本取引が自社の企業価値向上の観点のみならずカカクコムの中長期的な事業成長および企業価値向上の観点からも最善の選択であると考え、公開買付者との間で不応募契約を締結していました。

一方で、2026年6月5日付のプレスリリースのとおり、ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・LPおよびLINEヤフーによるカカクコムの資本政策に関する提案書の提出があり、LINEヤフーから2026年5月14日付でカカクコム株式に関する連絡を受けていたとされています。

本取引前の所有株式数は40,917,700株(議決権409,177個、議決権所有割合20.69%)で、譲渡株式数(予定)は同数、譲渡価額(予定)は1,224億円です。譲渡後の所有株式数は0株(議決権所有割合0.00%)となります(出典:株式会社デジタルガレージ 2026年9月10日公表資料)

公開買付期間は2026年5月13日から2026年9月29日(予定)で、公開買付けが成立し2027年3月期中に取引が完了した場合、2027年3月期の個別決算における特別利益として約370億円、連結決算における関係会社株式売却益として約300億円をそれぞれ計上する見込みとされています(出典:株式会社デジタルガレージ 2026年9月10日公表資料)

出典: 株式会社デジタルガレージ(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「持分法適用会社(株式会社カカクコム)株式に関する公開買付けの条件の変更及び特別利益(個別決算)の計上見込みの修正に関するお知らせ」(2026年09月10日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

公開買付けには応募しない、と先に約束しています。かわりに、別の形で同じ相手に株を渡す契約を結んでいます。

応募しないのに株は渡す。なぜ分けるのかというと、公開買付けに応募すると全株主と同じ条件になるからです。別の契約にすれば、条件を個別に決められます。

中小企業の譲渡でも、株主が複数いれば同じ論点が出ます。全員を同じ条件にするのか、立場によって変えるのか。変えるなら、なぜ変えるのかを説明できる形にしておきます。

持ち分を二割持っていた会社が、それを全部手放します。提携の形を見直した結果だと書かれています。株を持ち合うだけが提携ではない、ということです。

売却益の額が、個別決算と連結決算で違うことも目を引きます。同じ取引でも、どの決算で見るかによって載る数字が変わります。帳簿に幾らで載っていたかが違うからです。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。