イオンフィナンシャルサービスは2023年10月20日、ベトナムのファイナンス会社であるPost and Telecommunication Finance Company Limited(PTF)の持分を取得し完全子会社とする持分譲渡契約を締結することを取締役会で決議したと公表しました。本件はベトナムにおける関係法令上の手続き完了を前提に実施予定です。

開示された事実

譲受(買い手)イオンフィナンシャルサービス株式会社(8570・)
譲渡(売り手)Post and Telecommunication Finance Company Limited の持分保有者(Southeast Asia Commercial Joint Stock Bankが100%を保有する銀行)
譲渡対象Post and Telecommunication Finance Company Limited(PTF)(金融業(ベトナムで個人向けローン事業))
所在地ベトナム・ハノイ
手法持分譲渡(完全子会社とする持分譲渡契約を締結)。ベトナムにおける関係法令上の手続き完了を前提に実施予定
対価4,300,000百万ベトナムドン(約262億円。1ベトナムドン=0.0061円で換算)(出典:イオンフィナンシャルサービス株式会社 2023年10月20日公表資料)
日程2023年10月20日 取締役会決議・契約締結/2024年(予定) 持分譲渡実行。開示資料は、契約における前提条件の充足状況により実行日が前後する可能性があると記載

取得価額は4,300,000百万ベトナムドン(約262億円)です。取得前の議決権保有割合は0%、取得後は100%です。1ベトナムドン=0.0061円で換算されています(出典:イオンフィナンシャルサービス株式会社 2023年10月20日公表資料)

対象会社は1998年設立、所在地はベトナム・ハノイ、資本金は1,550,000百万ベトナムドン(約94億円)で、金融業を営んでいます。持株比率は銀行1社が100%です(出典:イオンフィナンシャルサービス株式会社 2023年10月20日公表資料)

対象会社の2022年12月期は純営業収益677,348百万ベトナムドン、当期純利益208,640百万ベトナムドン、純資産749,476百万ベトナムドン、総資産6,341,679百万ベトナムドンです。2020年12月期は当期純損失47,301百万ベトナムドン、2021年12月期は当期純利益28,206百万ベトナムドンで、総資産は521,189、3,083,932、6,341,679百万ベトナムドンと3期で大きく増加しています(出典:イオンフィナンシャルサービス株式会社 2023年10月20日公表資料)

売り手は1994年3月25日設立の銀行で、資本金は24,537,000百万ベトナムドン(約1,496億円)、2022年12月期末時点の総資産は231,423,056百万ベトナムドン(約1兆4,116億円)と記載されています(出典:イオンフィナンシャルサービス株式会社 2023年10月20日公表資料)

持分譲渡の実行日は2024年の予定で、契約における前提条件の充足状況により前後する可能性があると記載されています。2024年2月期の連結業績への影響は軽微としています。

買い手は、1987年の香港から始まりアジア10ヵ国で事業を展開していること、ベトナムを海外戦略の重要国と位置付けており本件を海外事業の第4の柱とすることを記載しています。

出典: イオンフィナンシャルサービス株式会社「Post and Telecommunication Finance Company Limitedの持分取得(子会社化)の合意に関するお知らせ」(2023年10月20日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

売り手は銀行で、自社が持っていた子会社を手放しています。手放す側が大きい会社であることもあります。

引き渡しの日が年だけで書かれ、月日が入っていません。許認可が必要な業種では、役所の手続きが終わるまで日付を決められません。

契約を結んだ日と、実際に持分が動く日は別です。何を前提条件にするかは交渉の論点で、満たされなければ実行されません。

対象会社は三期前に赤字でした。そこから利益が出るようになり、資産も大きく増えています。方向が変わった時期は、買い手の関心が集まります。

持分という言い方になっています。国によって会社の形が違い、株式ではなく持分で持つ仕組みがあります。手続きも現地の法律に従います。

外貨の金額には日本円の換算が併記されています。為替でぶれるので、いつのレートで換算したかを確かめて読みます。

買い手は自社の海外事業の柱を増やすために買っています。買い手が何を集めているかは、公表されている戦略から読めることがあります。

この業種のM&A・事業承継のページを見る

本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。