エランは2024年1月5日、ベトナムにおける株式取得(子会社化)を公表しました。買い手は、衣類・タオルの交換サービス付きレンタルと紙おむつや日常生活用品の提供を組み合わせた複合サービス「CS(ケア・サポート)セット」を主力サービスとしており、全国各地の病院に入院する患者や介護施設等の利用者に提供していると記載しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社エラン(6099・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 対象会社の株主(ベトナム・ホーチミン市在住の個人3名) |
| 譲渡対象 | GREEN LAUNDRY JOINT STOCK COMPANY(予定)(病院向けランドリーサービス) |
| 所在地 | ベトナム・ホーチミン市ビンタン区 |
| 手法 | 株式譲渡(議決権所有割合99.8%を取得して子会社化。残りは買い手のグループ会社2社が保有する) |
| 対価 | 取得価額は守秘義務により非開示。第三者機関の株価算定をもとに相手先との交渉により決定したと記載 |
| 日程 | 2024年1月5日 取締役会決議日/2024年1月中旬(予定) 株式譲渡契約締結日/2024年3月下旬(予定) 株式譲渡実行日 |
取得株式数は800,000株(議決権の数800,000個)で、取得前の所有株式数は0株(議決権所有割合0%)、取得後は800,000株です。取得後の議決権所有割合は、買い手が99.8%、株式会社エランサービスが0.1%、株式会社琉球エランが0.1%と記載されています。取得価額は守秘義務により非開示とされ、公平性・妥当性を確保するため第三者機関の株価算定をもとに相手先との交渉により決定したと記載されています(出典:株式会社エラン 2024年1月5日公表資料)
対象会社は、所在地がベトナム・ホーチミン市ビンタン区、事業内容が病院向けランドリーサービス、資本金が8,000百万ベトナムドン(約48百万円)、設立年月日が2024年1月中(予定)です。大株主及び持株比率は個人1名が99.8%と記載されています(出典:株式会社エラン 2024年1月5日公表資料)
株式取得の相手先は、ベトナム・ホーチミン市に住む個人3名で、買い手との資本関係・人的関係・取引関係はいずれも該当事項がないと記載されています。対象会社と買い手との間の関係についても、資本関係・人的関係・取引関係はいずれも該当事項がないと記載されています。
開示資料は、本件が2023年12月期の通期連結業績に与える影響は軽微であると見込むとしています。対象会社の期間損益の取り込みは2024年12月期第2四半期から、貸借対照表は2024年12月期第1四半期からの連結を予定すると記載されています(出典:株式会社エラン 2024年1月5日公表資料)
日程は、取締役会決議日が2024年1月5日、株式譲渡契約締結日が2024年1月中旬(予定)、株式譲渡実行日が2024年3月下旬(予定)です。
出典: 株式会社エラン「ベトナムにおける株式取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年01月05日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
買う相手の会社が、これから設立される形になっています。既にある会社をそのまま買うのとは段取りが違い、何を引き継ぐのかを契約で書き分けることになります。
取得価額が開示されていません。守秘義務を理由にした非開示は、中小企業の譲渡でもよく見る形です。
価格を出さないかわりに、第三者機関の株価算定を経たことを書いています。価格そのものではなく、価格の決め方を説明する形です。
海外の会社を買うと、通貨・法令・労務の確認が増えます。国内の案件と同じ段取りでは進みません。
持株比率が全部ではなく、グループ会社が端数を持つ形です。誰が何を持つかは、あとで株主の合意が要る場面に関わります。
決議から譲渡の実行までに、二か月以上の間があります。その間に何が起きたら中止できるのかを、契約で決めておくところです。
買い手は、自社のサービスを支える工程の会社を取り込む形です。仕入先や委託先を買う話は、中小企業でも起きます。