エーアイとフュートレックは2024年1月16日、両社の経営統合に関する基本合意書を締結したと公表しました。これは基本合意の段階で、最終契約の締結は2024年5月(予定)とされています。決定ではなく、協議の開始です。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社エーアイ(4388・)
譲渡(売り手)該当なし(両社の経営統合。買い手は対象会社の筆頭株主で、開示時点の持株比率は40.53%と記載)
譲渡対象株式会社フュートレック(音声認識技術を利用したサービスの企画・提案及びそれを実現するためのシステム設計、デジタルマーケティングソリューションの提供及びそれに伴うシステム設計等)
所在地大阪市淀川区西中島
手法経営統合(基本合意書の締結)。開示資料は、具体的な方法及び統合後の体制等について、今後、両社の合併を基本としつつ様々な選択肢の協議及び検討を重ね、最終契約締結までに決定すると記載。あわせて、買い手による対象会社株式の追加取得を行う公開買付けは想定していないと記載
対価開示資料に、統合比率・取得価額の記載はない(具体的な方法は最終契約締結までに決定すると記載)
日程2024年1月16日 基本合意書の締結に関する取締役会決議(両社)・基本合意書締結/2024年5月(予定) 最終契約締結/2024年6月(予定) 定時株主総会(両社)/2024年10月1日(予定) 経営統合の効力発生日

開示資料は、本経営統合の具体的な方法及び統合後の体制等について、今後、両社の合併を基本としつつ様々な選択肢の協議及び検討を重ね、最終契約締結までに決定すると記載しています。あわせて、エーアイによるフュートレック株式の追加取得を行う公開買付けは想定していないと記載されています。

両社は2019年4月16日に業務提携契約書を締結し、2023年5月11日に資本業務提携契約書を締結しています。開示資料は、2022年末頃にエーアイが、当時フュートレックの筆頭株主であった法人から、同社が保有する全てのフュートレック株式の売却の打診を受けたことを踏まえて検討を進めたと記載しています(出典:株式会社エーアイ 2024年1月16日公表資料)

フュートレックの大株主及び持株比率は、株式会社エーアイが40.53%(2023年9月30日現在)と記載されています。人的関係として、エーアイの執行役員2名がフュートレックの取締役を兼務し、エーアイの監査等委員である取締役1名がフュートレックの監査等委員である取締役を兼務していると記載されています(出典:株式会社エーアイ 2024年1月16日公表資料)

両社の概要として、エーアイは所在地が東京都文京区西片、事業内容が音声合成エンジン及び音声合成に関連するソリューションの提供、資本金が100,000,000円、設立年月日が2003年4月1日、発行済株式数が5,168,000株(いずれも2023年9月30日現在)です。フュートレックは所在地が大阪市淀川区西中島、資本金が100,000,000円、設立年月日が2000年4月17日、発行済株式数が9,504,200株です(出典:株式会社エーアイ 2024年1月16日公表資料)

取引関係として、業務提携契約に基づき音声対話システムや双方のソリューションを活用した製品化の検討などを進め、2020年3月期においてエーアイからフュートレックに対して音声対話システムの開発に関する発注を行っており、その取引高は4,100,000円と記載されています(出典:株式会社エーアイ 2024年1月16日公表資料)

日程は、基本合意書の締結に関する取締役会決議(両社)と基本合意書締結が2024年1月16日、最終契約締結が2024年5月(予定)、定時株主総会(両社)が2024年6月(予定)、経営統合の効力発生日が2024年10月1日(予定)です。

出典: 株式会社エーアイ「株式会社エーアイと株式会社フュートレックの経営統合に関する基本合意書締結のお知らせ」(2024年01月16日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

これは基本合意で、統合そのものはまだ決まっていません。どの方法で一つになるのかも、これから決めます。

基本合意から最終契約まで四か月、効力発生まで九か月近い日程が置かれています。何を調べ、何を決めるのかを先に確かめておく期間です。

方法を決めずに統合を合意する形です。合併を基本としつつ他の選択肢も残すと、自分から書いています。

買い手はすでに四割を持つ筆頭株主で、役員も送っています。新しく相手を探す話ではなく、関係のある相手と一つになる話です。

中小企業でも、資本提携から始めて段階的に一つになる形は取れます。先に一部を持ち、様子を見てから全部にする順番です。

もとは前の筆頭株主から株式売却の打診を受けたことが契機だと書かれています。株主が替わるときに、会社の形も動きます。

両社とも上場会社なので、定時株主総会の承認が日程を決めます。手続きの時間が先に見込まれています。

公開買付けは想定していないと、自分から明示しています。やらないことを書くのも開示です。

業務提携の実績が、取引高の額まで開示されています。付き合いの深さを数字で示す形です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。