QLSホールディングスは2024年4月30日、AIAI Life Care株式会社の株式取得に関する基本合意書を締結したと公表しました。これは取得の決定ではなく、協議の開始です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | QLSホールディングス株式会社(7075・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | AIAIグループ株式会社(対象会社の議決権を100%保有。保育事業、介護福祉事業) |
| 譲渡対象 | AIAI Life Care株式会社(サービス付き高齢者住宅の運営、住宅型有料老人ホームの運営、訪問介護の運営、生活介護の運営) |
| 所在地 | 東京都墨田区 |
| 手法 | 株式取得に関する基本合意書の締結。決定ではなく、協議の開始です。開示資料は、取得株式数を200株(予定している新株の発行を除く)とし、予定している新株の発行を含め議決権所有割合100%になると記載している。対象会社は株式譲渡実行日までに譲渡会社に対して新株を発行し、払込金額をもって同社からの借入金を返済する予定とされている |
| 対価 | 取得価額は現時点では未定。開示資料は、確定後速やかに知らせるとしている |
| 日程 | 2024年4月30日 取締役会決議日・基本合意書締結日/2024年5月下旬頃 最終契約締結日/2024年5月31日 株式譲渡実行日 |
取得株式数は200株(予定している新株の発行を除く)で、取得前の議決権所有割合は0%、取得後は予定している新株の発行を含め100%となります。取得価額は現時点では未定で、確定後速やかに知らせるとされています(出典:QLSホールディングス株式会社 2024年4月30日公表資料)
開示資料は、対象会社が株式譲渡実行日までに譲渡会社に対して新株を発行し、払込金額をもって同社からの借入金を返済する予定であり、株式譲渡実行日において純資産は55百万円程度となる見込みであると記載しています(出典:QLSホールディングス株式会社 2024年4月30日公表資料)
対象会社は所在地が東京都墨田区錦糸一丁目2番1号、事業内容がサービス付き高齢者住宅の運営、住宅型有料老人ホームの運営、訪問介護の運営、生活介護の運営、資本金が2百万円、設立が2015年9月18日で、大株主は譲渡会社が100%です。経営成績は、売上高が336百万円、487百万円、432百万円、営業損益が△25百万円、△36百万円、△29百万円、純資産が2百万円、△17百万円、△43百万円と記載されています。譲渡会社は資本金が20百万円(2023年9月30日現在)、設立が2007年1月22日です(出典:QLSホールディングス株式会社 2024年4月30日公表資料)
開示資料は目的について、買い手グループが保育事業、介護福祉事業、人材派遣事業を営み、現状は保育事業を主軸としているが、今後の戦略として介護福祉事業、人材派遣事業を保育事業以上に拡大させ、保育事業に依存しない経営体制を構築していくこと、本株式取得についてもグループの今後の事業拡大につながると判断したことを記載しています。
日程は、2024年4月30日が取締役会決議日および基本合意書締結日、2024年5月下旬頃が最終契約締結日、2024年5月31日が株式譲渡実行日です。開示資料は、2025年3月期については対象会社が非連結子会社として買い手グループに加わり、2026年3月期からの連結子会社化を予定していると記載しています。
出典: QLSホールディングス株式会社「子会社等の異動(株式取得)に関する基本合意書締結のお知らせ」(2024年04月30日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
基本合意の段階で、値段はまだ決まっていません。
注目すべきは、譲渡の前に対象会社が新株を出して借入金を返す予定だという点です。
債務超過の会社を、譲渡前に純資産がプラスの状態に整えてから渡す形です。
中小企業の譲渡でも、こうした事前の整理はよく行われます。
社長への貸付、関連会社との取引、簿外の債務。先に片付けるものがあります。
片付ける前に相手に見せると、その分だけ値段が下がることもあります。
ただし隠せば、調査で見つかって話が壊れます。
どの順番で何を整えるかは、相談のかなり早い段階で決まります。