図研は2024年5月13日、図研エルミック株式会社の株式に対する公開買付けの開始を公表しました。開示資料は、東京証券取引所スタンダード市場に上場している対象者株式の全て(買い手が所有する対象者株式および対象者が所有する自己株式を除く)を取得し、対象者を買い手の完全子会社とすることを目的とする取引の一環として本公開買付けを実施することを決議したと記載しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社図研(6947・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 応募する対象者株主(公開買付け) |
| 譲渡対象 | 図研エルミック株式会社(証券コード:4770)(エンジニアリングサービス、プロトコルスタック、システム等) |
| 所在地 | 神奈川県横浜市港北区 |
| 手法 | 公開買付け。東京証券取引所スタンダード市場に上場している対象者株式の全て(買い手が所有する対象者株式および対象者が所有する自己株式を除く)を取得し、対象者を買い手の完全子会社とすることを目的とする取引の一環。買い手は本開示日現在、対象者株式を2,539,690株(所有割合40.41%)所有する対象者の筆頭株主であり、対象者を実質的に支配していることから連結子会社としている |
| 対価 | 普通株式1株につき、金430円 |
| 日程 | 2024年5月13日(月曜日) 取締役会決議/2024年5月14日(火曜日) 公開買付届出書提出日/2024年5月14日(火曜日)から2024年6月24日(月曜日)まで(30営業日) 届出当初の買付け等の期間 |
買付け等の価格は、普通株式1株につき金430円です。届出当初の買付け等の期間は2024年5月14日(火曜日)から2024年6月24日(月曜日)まで(30営業日)で、公開買付届出書提出日は2024年5月14日(火曜日)です。開示資料は、対象者の請求に基づく延長の可能性は該当事項がないと記載しています(出典:株式会社図研 2024年5月13日公表資料)
買い手は本開示日現在、対象者株式を2,539,690株(所有割合40.41%)所有する対象者の筆頭株主であり、対象者を実質的に支配していることから連結子会社としています(出典:株式会社図研 2024年5月13日公表資料)
対象会社は所在地が神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目1番1号、事業内容がエンジニアリングサービス、プロトコルスタック、システム等、資本金が500,000千円(2024年3月31日現在)です。経営成績は、売上高が1,106、1,301、1,452、営業利益が196、223、254と記載されています。
開示資料は、本公開買付価格の公正性を担保するため、買い手および対象者から独立した第三者算定機関として買い手のファイナンシャル・アドバイザーである大和総研に対象者株式の株式価値の算定を依頼したと記載しています。また、特別委員会を設置し、本取引の目的等について諮問したことが記載されています。
出典: 株式会社図研「図研エルミック株式会社(証券コード:4770)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2024年05月13日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
四割を持つ筆頭株主が、残りも買って完全子会社にする形です。
すでに実質的に支配している、と開示資料自身が書いています。
それでも全部を取りに行くのは、上場を維持する費用と手間があるからです。
上場していれば、開示も監査も株主対応も続きます。
中小企業の譲渡とは逆の話に見えますが、考え方は同じです。
持ち分を全部にするか、一部残すか。残せば残した側の権利も残ります。
親会社が子会社を買うときは、少数株主の利益を守る手順が要ります。
この件も特別委員会を置き、独立した算定機関を使っています。