住友林業は2024年9月30日、全額出資子会社を通じて豪州最大手の住宅会社Metriconグループの持分51%を取得し、連結子会社とすることを決定したと公表しました。対象会社の資本金が買い手の資本金の100分の10以上に相当することから、対象会社は特定子会社となると記載されています。

開示された事実

譲受(買い手)住友林業株式会社(新設する持株会社PHSF Capital Pty Ltdを通じて取得)(1911・東証プライム)
譲渡対象Metriconグループ(持株会社 Met Group Holdings Pty Ltd)(戸建住宅の販売)
所在地オーストラリア
手法持分の取得(51%)。新たに設立する持株会社を通じて取得し、連結子会社かつ特定子会社とする
対価115百万AUD(予定、約112億円。1AUD=98.00円で計算)。開示資料に「譲渡価格調整条項があり、最終的な価格の変動の可能性があります」と記載
日程2024年9月30日 決議(豪州時間9月30日)/2024年9月30日 契約締結予定(豪州時間同日)/2024年10月下旬 株式譲渡実行予定(豪州時間10月下旬)

開示資料によれば、異動前の所有割合は記載がなく、取得割合は51%、異動後の所有割合は51%です。取得価格は115百万AUD(予定、約112億円)で、換算は1AUD=98.00円(2024年8月30日時点)としています。譲渡価格調整条項があり、最終的な価格の変動の可能性があると記載されています(出典:住友林業株式会社 2024年9月30日公表資料)。

買い手は持株会社を新たに設立したのち、当該持株会社を通じて対象グループの持株会社の株式を取得します。新設する持株会社の資本金は115百万AUD(予定、約112億円)で、株主は買い手の豪州子会社が90%、他の1社が10%です。スケジュールは、決議日が2024年9月30日(豪州時間9月30日)、契約締結日が2024年9月30日(豪州時間同日・予定)、株式譲渡実行日が2024年10月下旬(豪州時間10月下旬・予定)です(出典:住友林業株式会社 2024年9月30日公表資料)。

対象会社は豪州の複数の州で主に戸建住宅の販売を行い、開示資料は同国内でブランド力を確立し、一次取得者向けの標準的な商品から高級ブランドまで幅広い商品ラインナップを揃えていると説明しています。買い手は2008年に豪州の戸建住宅事業に参入し、その後も現地の住宅会社の買収を重ねており、今回の子会社化によりグループの豪州での住宅着工戸数は年間7千戸以上の規模となり、豪州国内で1位相当となるとしています。

出典: 住友林業株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「豪州最大手Metriconグループ株式取得(子会社化)及び特定子会社の異動に関するお知らせ」(2024年09月30日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

買い手は、自分で直接買うのではなく、受け皿となる持株会社を新しく作ってから、その会社を通じて取得しています。買う主体をどこに置くかは選べる論点で、資金の出し方や、あとで一部を他社に持ってもらう余地に関わります。

その受け皿には、買い手以外の株主も一割入っています。全額を自分で出さずに、他の出資者と組む形です。買い手の側にも資金の都合があるので、大きな取引では出し手が複数になることがあります。

取得したのは過半で、残りは元の株主に残ります。現地の事業をこれまで動かしてきた人たちが株主として残るので、経営の連続性は保たれます。一方で、決め方をどう分けるかは契約で書いておく必要があります。

価格に調整の条項が付いています。公表された額は予定であって、最終の額ではありません。海外の会社では為替も動くので、契約の通貨と、円に換算した額の二つが存在することになります。

買い手はこの国で以前から住宅会社の買収を重ねてきました。同じ相手が同じ業種を積み上げているときは、次の一社として自社が当てはまるかどうかを、相手のこれまでの買い物から見当をつけられます。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。