情報システムのテクマトリックスは2024年10月18日、マレーシアのサイバーセキュリティ事業者であるFirmus Sdn. Bhd.の全株を取得し子会社化することを目的とした株式譲渡契約の締結を決議したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)テクマトリックス株式会社(3762・東証プライム)
譲渡対象Firmus Sdn. Bhd.(セキュリティ製品の販売、セキュリティサービス、セキュリティコンサルティング)
所在地マレーシア クアラルンプール
手法株式取得(発行済株式の100%にあたる529,370株を取得。対象会社の子会社2社が孫会社となる)
対価145,000,000マレーシア・リンギット(約50.75億円。1マレーシア・リンギットを35円で換算)
日程2024年10月18日 臨時取締役会決議/2024年10月21日 株式譲渡契約締結予定/2024年11月29日 株式譲渡実行予定

開示資料によれば、取得するのは発行済株式の100%にあたる529,370株で、取得価額は145,000,000マレーシア・リンギット(約50.75億円、1マレーシア・リンギットを35円で換算)です。取得前の所有株式数は0株です。本件株式取得に際し、対象会社の子会社であるFirmus Consulting Sdn. Bhd.(対象会社が100%保有)およびFirmus Pte. Ltd.(対象会社が70%保有)が買い手の孫会社になります(出典:テクマトリックス株式会社 2024年10月18日公表資料)。

日程は、臨時取締役会決議日が2024年10月18日、株式譲渡契約締結日が2024年10月21日の予定、株式譲渡実行日が2024年11月29日の予定です。株式取得の相手先は個人3名です。対象会社は2008年1月11日設立、資本金は100万マレーシア・リンギット(約35百万円)、従業員数は58名です(出典:テクマトリックス株式会社 2024年10月18日公表資料)。

買い手は、国内労働人口の減少により国内のみでは将来的に事業の成長が限界に達する可能性があると考え、アジア地域での事業展開を模索していたこと、対象会社がペネトレーションテストをはじめとする自社開発のセキュリティサービスに強みを持つ一方、買い手は最先端テクノロジーの発掘と販売のノウハウに強みを持っており、両社が補完関係を構築できると判断したことを理由に挙げています。

出典: テクマトリックス株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「Firmus Sdn. Bhd. の株式取得 (子会社化)に関するお知らせ」(2024年10月18日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

売り手は会社ではなく個人です。創業者を含む複数の個人が株式を持っている会社では、全部を買うために、その全員と条件を揃えなければなりません。誰が何株持っているかを名簿で確かめ、同じ内容で合意できるかを先に見ておくことになります。

買い手は、対象会社の子会社まで一緒に自分のグループに入ると書いています。買う会社の下に別の会社があると、それも自動的についてきます。自社に子会社や関連会社があるなら、それを含めて譲るのか、切り離すのかを決めておくところです。

取得価額が現地通貨で書かれ、そのうえで円に換算した金額が添えられています。海外の会社を売買するとき、金額は契約の通貨で決まり、円で受け取る金額は為替で動きます。受け取る側が日本にいるなら、この差は条件の一部になります。

買い手が挙げた理由は、自社に足りないものを相手が持っているという補完関係でした。同業を買って規模を広げるのではなく、隣にあって重ならない強みを足す形です。自社の強みが相手の弱みと噛み合うかどうかは、買い手ごとに違います。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。