ヤマトホールディングスは2024年11月5日、ナカノ商会の株式を取得して連結子会社とすると公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)ヤマトホールディングス株式会社(9064・東証プライム)
譲渡(売り手)株式会社ナカノ商会の株主(個人が81.6%、株式会社N.Sサポートが18.4%。個人名は掲載していません)
譲渡対象株式会社ナカノ商会(1988年8月16日設立、資本金100百万円)(コントラクト・ロジスティクス事業(保管・庫内作業・輸送サービス、顧客仕様に再構築した物流施設))
所在地日本
手法株式譲受および第三者割当増資の引受による連結子会社化
対価株式譲受及び第三者割当増資の引受で合計20,365,960株(議決権20,365,960個)。払込合計46,943百万円。取得後の議決権所有割合87.7%
日程2024年11月5日 取締役会決議・契約締結/2024年12月1日 株式取得実行(予定)

開示資料によれば、ヤマトグループは2027年3月期を最終年度とする中期経営計画において、基盤領域であるエクスプレス事業の利益成長に向けた収益拡大および宅急便ネットワークの強靭化、成長領域であるコントラクト・ロジスティクス事業・グローバル事業の拡大による事業ポートフォリオの変革に取り組んでいます。ナカノ商会は保管・庫内作業・輸送サービスに加え、顧客仕様に再構築した物流施設を有しているとされています(出典:ヤマトホールディングス株式会社 2024年11月5日公表資料)。

取得の目的として、①コントラクト・ロジスティクス事業の拡大②エクスプレス事業との相乗効果の創出③両社リソースの共同利用等によるコストの相乗効果の創出が挙げられています。開示資料にはナカノ商会が非上場で売上高867億円、営業利益46億円(EBITDA59億円)、EV/EBITDA倍率が約6.5倍(相乗効果を含む)と記載されています(出典:ヤマトホールディングス株式会社 2024年11月5日公表資料)。

ナカノ商会は1988年8月16日設立、資本金100百万円で、株主は個人が81.6%、株式会社N.Sサポートが18.4%です。ヤマト運輸との間にEC荷物の仕分け業務の委託などの取引関係がありました。純資産は2021年9月期4,029百万円、2022年9月期6,028百万円、2023年9月期8,919百万円です(出典:ヤマトホールディングス株式会社 2024年11月5日公表資料)。

取得株式数は株式譲受及び第三者割当増資の引受で合計20,365,960株(議決権20,365,960個)、払込合計46,943百万円で、取得後の議決権所有割合は87.7%となります。日程は、取締役会決議日および契約締結日が2024年11月5日、株式取得実行日が2024年12月1日の予定です(出典:ヤマトホールディングス株式会社 2024年11月5日公表資料)。

出典: ヤマトホールディングス株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式会社ナカノ商会の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ」(2024年11月05日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

EV/EBITDA倍率が約六・五倍と開示されています。買い手が「何年分で買ったか」を自分から示している珍しい例です。

EBITDAは、営業利益に減価償却費を足し戻した数字です。設備を多く持つ業種では、営業利益だけで見ると実際の稼ぎが小さく見えます。

中小企業の譲渡でも、この考え方は使われます。倍率に何を掛けるか(営業利益かEBITDAか)で、出てくる金額が変わります。

既存株主から株を買うのと、会社に新しくお金を入れるのを組み合わせています。前者は株主に、後者は会社に入ります。

売り手は個人と、その関係会社らしき一社。八割強を個人が持つ会社です。株がまとまっていると、こうした大きな取引も動かせます。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。