フリークアウト・ホールディングスは2024年11月14日、既に連結子会社としているUUUMを完全子会社化することを目的として、公開買付けを実施することを決議したと公表しました。買い手は公表時点で対象会社株式10,403,982株(所有割合50.97%)を所有しています(出典:株式会社フリークアウト・ホールディングス 2024年11月14日公表資料)。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社フリークアウト・ホールディングス(6094・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡対象 | UUUM株式会社(東証グロース)(動画投稿者、芸能タレント、音楽家などの育成及びマネージメント) |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 手法 | 公開買付け(TOB)。既に連結子会社である対象会社の残りの株式と新株予約権の全てを取得し、完全子会社化する。成立後に株式併合を予定 |
| 対価 | 普通株式1株につき532円。新株予約権は回号ごとに1個あたり43,800円・41,760円・19,800円などとされ、一部の回号は1個あたり1円 |
| 日程 | 取締役会決議 2024年11月14日/公開買付届出書提出 2024年11月15日/買付け等の期間 2024年11月15日〜12月26日(30営業日)/決済の開始日 2025年1月8日 |
買付価格は普通株式1株につき532円です。開示資料には、買い手が2024年10月17日の終値376円に対して22.34%のプレミアムにあたる460円を提案し、その後532円となった経緯が記載されています(出典:株式会社フリークアウト・ホールディングス 2024年11月14日公表資料)。
買付代金は5,323百万円で、買付予定数10,007,053株に買付価格532円を乗じた金額です。買付資金は自己資金から充当する予定としています。買付予定数の下限は3,079,318株(所有割合15.09%)で、上限は設定されていません(出典:株式会社フリークアウト・ホールディングス 2024年11月14日公表資料)。
対象会社が発行する新株予約権も買付けの対象です。第1回・第2回は1個につき43,800円、第3回・第5回は41,760円、第7回は19,800円とされ、これらは公開買付価格と各新株予約権の行使価額との差額に1個の目的となる株式数を乗じた金額であると説明されています。一方、第10回・第11回・第14回・第15回の新株予約権は1個につき1円とされており、開示資料はこれらについて応募するか否かを新株予約権者の判断に委ねることを決議したと記載しています(出典:株式会社フリークアウト・ホールディングス 2024年11月14日公表資料)。
買付け等の期間は2024年11月15日から12月26日までの30営業日、決済の開始日は2025年1月8日です。開示資料は、対象会社の2024年9月期の各四半期において対象会社グループの売上高が前事業年度比で減少している状況であることを挙げ、既存の取組みの継続だけでは売上高を短期で拡大させることが難しいと判断したと記載しています(出典:株式会社フリークアウト・ホールディングス 2024年11月14日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手はすでに過半数を持っていました。それでも残りを買いに来ています。過半数を持てば経営はできますが、少数株主が残っていると、決めるたびに手続と説明が必要になります。段階を踏んで渡す形を選ぶときは、残りをいつ、どういう条件で渡すのかを最初に決めておくほうがよいという話です。
新株予約権も買付けの対象になっていて、しかも回号ごとに価格が違います。行使価額が買付価格を下回るものは差額で計算され、そうでないものは一個一円です。ストックオプションを出している会社が譲渡を考えるときは、それが従業員の手元でいくらになるのかを先に確かめる必要があります。ゼロに近い金額になることもあります。
価格は初回の提案から上がっています。経緯が日付入りで開示資料に残っています。最初に出てきた金額が結論ではないという、交渉の実際がそのまま残っている資料です。
業績が前年より落ちている状況が、取得の理由の中で率直に書かれています。伸びている会社だけが引き継がれるわけではありません。落ちているからこそ、一体で動かしたほうが早いという判断もあります。
買付資金は自己資金から充当すると書かれています。借入を使う場合と比べて、実行までの確実性が違います。相手がどう資金を用意するのかは、売り手にとっても確かめておく項目です。