ファッションECを運営するエニグモは2024年12月5日、連結子会社の株式会社BUYMA TRAVELが米国ハワイ州オアフ島でハイヤー及びリムジンサービスを行うFormal Trans, LLCの持分を取得し、孫会社とすることを決議したと公表しました。取得割合は100%です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社エニグモ(連結子会社の株式会社BUYMA TRAVELが取得)(3665・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | Formal Trans, LLC(ハイヤー及びリムジンサービス) |
| 所在地 | 米国ハワイ州オアフ島 |
| 手法 | 持分取得。連結子会社が対象会社の持分100%を取得し、買い手の孫会社とする。対象会社はLLCのため株式を発行していない |
| 対価 | 持分290万米ドル(435百万円)、アドバイザリー費用(概算額)17万米ドル(25百万円)、合計(概算額)307万米ドル(460百万円)。円貨換算は1米ドル=150円 |
| 日程 | 書面決議 2024年12月5日/持分譲渡契約締結 2024年12月6日(予定)/持分譲渡実行 2025年2月以降(予定。契約の前提条件の充足状況により決定) |
取得価額は持分が290万米ドル(435百万円)、アドバイザリー費用の概算額が17万米ドル(25百万円)で、合計の概算額は307万米ドル(460百万円)です。円貨表記は1米ドル=150円で換算していると記載されています(出典:株式会社エニグモ 2024年12月5日公表資料)。
開示資料は、対象企業の会社形態がLLCのため株式は発行していないと注記しています。相手先は個人株主で、詳細は非開示とされています。
取得の理由として買い手は、BUYMA事業以外の新たな収益源の構築に注力し、旅行関連事業を収益の柱の一つとして成長させることを目標としていると説明しています。子会社が運営する2つの海外アクティビティ予約プラットフォームにおいて送迎需要が旺盛であった一方、成約金額の手数料収入に限定されていたとしています。
持分譲渡実行日は2025年2月以降を予定し、契約における前提条件の充足状況により決定するとしています(出典:株式会社エニグモ 2024年12月5日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
渡っているのは株式ではなく「持分」です。相手が米国のLLCという形の会社で、株式を発行していないためです。会社の形が違えば、渡すものの名前も手続も変わります。日本でも合同会社は持分を渡す形になります。
金額が米ドルで書かれ、そのうえで円に換算した金額と、換算に使った為替レートが明記されています。海外の会社が相手だと、金額は為替で動きます。合意した日と支払う日が離れているほど、円で見た金額は変わります。
実行日が「翌年の二月以降」とだけ書かれています。契約の前提条件が満たされてから決めるという書き方です。前提条件が多いほど、日付は先まで確定できません。何が条件になっているかは、売り手にとっても確かめる項目です。
買い手が挙げている理由は、これまで手数料だけを受け取っていた仕事を、自分でやれるようにすることでした。仲介する側から、提供する側に回るという動きです。自社が誰かの仕事の一部を担っているなら、その相手が自社を抱えたいと考える可能性があります。
持分の代金とは別に、アドバイザリー費用が並んで開示されています。会社を買うにも売るにも、代金以外に外部への費用がかかります。手元にいくら残るかは、そこまで引いた後の話です。