イノベーションは2024年12月13日、シャノンの株券等に対する公開買付けを開始すると公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社イノベーション(公開買付者)(3970・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社シャノンの株主、新株予約権者および新株予約権付社債の所有者(公開買付けに応募する側) |
| 譲渡対象 | 株式会社シャノン(2000年8月25日設立、資本金550,010千円)(マーケティングクラウド、CMS、アドテクノロジー、メタバースの提供ならびにソリューションの企画・開発・販売) |
| 所在地 | 日本 |
| 手法 | 公開買付け(TOB)。対象者を連結子会社とすることを目的とする取引の一環で、上場廃止を企図するものではなく、成立後も対象者株式の上場を維持する方針 |
| 対価 | 普通株式1株につき650円、新株予約権証券1個につき26,300円、新株予約権付社債券額面10,603,800円につき17,810,000円。買付予定数の下限は普通株式については設定せず、新株予約権は13,426個(所有割合20.37%)、新株予約権付社債は49個(同20.37%) |
| 日程 | 2024年12月13日 取締役会決議/2024年12月16日 公開買付開始公告・公開買付届出書提出/2024年12月16日から2025年1月20日まで(20営業日)買付け等の期間 |
開示資料によれば、公開買付者は対象者を連結子会社とすることを目的とする一連の取引の一環として、東京証券取引所グロース市場に上場している対象者株式、ならびに第26回新株予約権および第3回新株予約権付社債を公開買付けにより取得することを決議しました。対象者株式の上場廃止を企図するものではなく、公開買付け成立後も上場を維持する方針とされています。
買付け等の価格は、普通株式1株につき650円、新株予約権証券1個につき26,300円、新株予約権付社債券額面10,603,800円につき17,810,000円です(出典:株式会社イノベーション 2024年12月13日公表資料)。
買付予定数の下限は、普通株式については設定していない一方で、新株予約権についてはウィズ・ファンドが所有する第26回新株予約権の全てと同数である13,426個(所有割合20.37%)、新株予約権付社債については同じく全てと同数である49個(所有割合20.37%)とそれぞれ設定されています(出典:株式会社イノベーション 2024年12月13日公表資料)。
公開買付者は2024年10月下旬から同年12月上旬にかけて対象者グループに対するデュー・ディリジェンスを行い、財務・税務及び法務に関する確認を行いました。また同年11月上旬には対象者の経営陣に対してマネジメントインタビューを実施したとされています。対象者は2000年8月25日設立、資本金550,010千円です(出典:株式会社イノベーション 2024年12月13日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
上場を維持したまま、連結子会社にする形です。全部を取らずに過半だけ取る。上場廃止を目的にしていません。
親子で上場している状態になります。子会社の少数株主と親会社の利害が分かれる論点が残るため、説明が求められる形です。
買付予定数の下限が、普通株式には設けられていません。かわりに新株予約権と新株予約権付社債に下限が置かれています。
これは、特定のファンドが持つ分を確実に取ることが目的だということです。何を確実に押さえたいかが、下限の置き方に表れます。
中小企業の譲渡でも、買い手が「これだけは必ず取りたい」ものがあります。株の過半か、特定の株主の分か、技術者か。そこを聞いておくと、交渉の軸が見えます。