アミューズメント施設を運営するGENDAは2024年12月24日、外貨両替機事業等を運営する株式会社アクトプロの発行済株式の一部を取得し、その後に簡易株式交換により完全子会社化することを決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社GENDA(9166・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社アクトプロ(日本国内における外貨両替機事業)(外貨両替機事業等) |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 手法 | 2段階。①個人株主から株式146,446株(所有割合29.3%)を現金で取得 ②その後、簡易株式交換により完全子会社化。さらに本株式取得・本株式交換以前に、対象会社が外貨両替機事業以外の事業を、株主が別途設立する予定の新会社へ会社分割する予定 |
| 対価 | 株式取得は1,574百万円(第三者算定機関がDCF法で算定した結果を参考に協議)。株式交換の比率は対象会社の普通株式1株に対し買い手の普通株式3.94株、交付する株式数は1,393,002株(新規発行) |
| 日程 | 取締役会決議・契約締結 2024年12月24日/対象会社の株主総会決議 2024年12月24日(予定)/株式取得の取引実行日 2025年3月3日(予定)/株式交換の効力発生日 2025年3月3日(予定) |
まず個人株主から株式146,446株を取得します。取得価額は1,574百万円で、取得後の所有割合は29.3%となります。開示資料は、第三者算定機関がDCF法を採用して算定した結果を参考に両者間で協議した結果、この価額で合意したと記載しています(出典:株式会社GENDA 2024年12月24日公表資料)。
その後の株式交換では、対象会社の普通株式1株に対して買い手の普通株式3.94株を割当交付し、交付する株式数は1,393,002株です。買い手はこの株式を新規に発行する予定としています(出典:株式会社GENDA 2024年12月24日公表資料)。買い手は会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の決議による承認を受けずに株式交換を行う予定です。
開示資料は、対象会社が本株式取得および本株式交換以前に、日本国内における外貨両替機事業以外の事業を、同社の株主が別途設立する予定の新会社に会社分割する予定であると記載しています(出典:株式会社GENDA 2024年12月24日公表資料)。
株式取得の取引実行日と株式交換の効力発生日は、いずれも2025年3月3日を予定しています(出典:株式会社GENDA 2024年12月24日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
この案件は三つの手を組み合わせています。渡す前に要らない事業を切り出し、一部を現金で買い、残りを株式の交換で取る。会社を渡す方法は一つではなく、組み合わせられるということです。
とくに中小企業に近いのは、最初の会社分割です。会社の中に複数の事業があり、買い手が欲しいのはそのうち一つだった。そこで、残る事業は元の株主が作る新会社へ移してから渡しています。全部を渡すか、何も渡さないかの二択ではありません。
対価の一部は買い手の株式です。渡した側は、買い手の株主として残ります。受け取るのは金額ではなく株数で、その価値はあとの株価で動きます。現金で受け取るのとは、手元に残るものの性質が違います。
買い手の側は株主総会を開かずに進めています。会社法の定めにより、一定の規模までなら親会社側の総会決議を省けるためです。相手にとっての規模が小さいほど、手続は軽くなります。
現金で買う部分の値段は、将来生み出す現金の見込みから算定されています。過去の利益ではなく、この先どうなるかで値段が付いています。自社の事業計画を根拠つきで説明できるかどうかが、そのまま金額に効いてきます。