会計クラウドのfreeeは2025年1月21日、YUI Inc.の全株式を取得して完全子会社化し、あわせて吸収合併(簡易合併・略式合併)を行うことを取締役会で決議したと公表しました。開示資料は英文の参考訳を含む形で公表されています。取得株式数は20株で、取得後の議決権所有割合は100.0%となります。

開示された事実

譲受(買い手)フリー株式会社(4478・東証グロース)
譲渡対象YUI Inc.(株式会社YUI)(クラウドサービス関連)
所在地日本
手法株式取得で全株式(20株・議決権所有割合100.0%)を取得して完全子会社化し、そのうえで吸収合併(簡易合併・略式合併)により統合する
対価非開示(当事者間の秘密保持契約により非開示。適時開示の軽微基準〈買い手の純資産の15%未満〉に該当。デューデリジェンスの結果と当事者間の協議に基づき公正価値で決定したと記載)
日程株式取得の取締役会決議・株式譲渡契約の署名 2025年1月21日/株式譲渡の実行 2025年1月31日(変更の可能性あり)/合併の取締役会決議・合併契約の署名 2025年1月21日/合併の効力発生 2025年3月16日(変更の可能性あり)

取得価額は当事者間の秘密保持契約により非開示とされています。開示資料は、適時開示の軽微基準(買い手の純資産の15%未満)に該当するとしたうえで、デューデリジェンスの結果と当事者間の協議に基づき公正価値で決定したと記載しています(出典:フリー株式会社 2025年1月21日公表資料)。

株式取得の日程は、取締役会決議と株式譲渡契約の署名が2025年1月21日、株式譲渡の実行が2025年1月31日(変更の可能性あり)です(出典:フリー株式会社 2025年1月21日公表資料)。

合併の日程は、取締役会決議と合併契約の署名が2025年1月21日、合併の効力発生が2025年3月16日(変更の可能性あり)です(出典:フリー株式会社 2025年1月21日公表資料)。

開示資料は、本件が簡易合併・略式合併の手続によるものであると記載しています。

出典: フリー株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「Announcement Regarding Acquisition of Shares (Subsidiary Acquisition) and Absorption-type Merger (Simplified Merger and Short-form Merger) of YUI Inc.」(2025年01月21日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

買った会社を、そのまま合併して一つにする形です。しかも株式の取得と合併を同じ日に決議し、二か月後に合併の効力を発生させます。会社として残すのか、一つにするのかを、買い手は買う前から決めています。

会社が一つになると、屋号も法人も残りません。渡す側にとっては、社名や会社そのものが続くかどうかが関心事になります。相手がその後どうするつもりなのかは、条件と同じくらい早く確かめる価値があります。

簡易合併・略式合併は、一定の要件を満たすと株主総会の決議を省ける手続です。相手にとっての規模が小さいほど、手続は軽くなります。日程の長さは、金額の大小ではなく、どの手続が必要かで決まります。

取得価額は非開示ですが、「純資産の十五パーセント未満」という基準への言及で規模が示されています。上場企業は開示の基準との関係を説明する必要があるため、金額を出さないときはこの形になります。

発行済株式は二十株です。株式の数が少ない会社もあります。数の多さは持分の大きさとは関係がありません。

この業種のM&A・事業承継のページを見る

本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。