廃棄物の収集運搬から中間処理・再資源化・最終処分までを手がける大栄環境は2025年2月14日、有限会社クリーンテック名張を連結子会社化するため、2025年4月1日を実行日とする全株式の取得に関する株式譲渡契約を締結したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)大栄環境株式会社(9336・東証プライム)
譲渡対象有限会社クリーンテック名張(一般廃棄物の収集運搬業)
所在地三重県名張市
手法株式取得(個人株主から全株式を取得し連結子会社化)
対価非公表(開示資料に「相手先との合意により開示を控える」「デューデリジェンス結果に基づき双方協議のうえ決定」と記載)
日程契約締結日 2025年2月14日/株式譲渡実行日 2025年4月1日(予定)

開示資料によれば、取得株式数は160株で議決権所有割合は100.0%、取得価額は相手先との合意により開示を控えるとしつつ、デューデリジェンスの結果に基づき双方協議のうえ決定したとしています。対象会社は1994年4月設立、資本金8百万円で、株式は個人3名が87.5%、6.3%、6.3%を保有しています。直近3期の売上高は116百万円、122百万円、123百万円、営業利益は4百万円、9百万円、7百万円です(出典:大栄環境株式会社 2025年2月14日公表資料)。

株主のうち1名は同社の連結子会社の代表取締役を務めていると開示されています(出典:大栄環境株式会社 2025年2月14日公表資料)。

取得の理由として同社は、対象会社が三重県名張市および伊賀市南部で一般廃棄物の収集運搬業務を地域に根差して行い、自治体や地域住民との信頼を築いてきたこと、伊賀市に所在する自社の連結子会社と一体となった運営により同エリアでの自治体との関係強化と取引拡大につながることを挙げています。

出典: 大栄環境株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「有限会社クリーンテック名張の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ」(2025年02月14日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

売上が数億円に届かない規模の会社が、東証プライム上場企業の完全子会社になっています。規模が小さいことは、上場企業に引き継がれない理由にはなりません。買い手がその地域で事業を広げたいと考えていれば、地元で長く続けてきた会社はそれだけで対象になります。

買い手が理由に挙げたのは、自治体や地域住民との信頼関係でした。一般廃棄物の収集運搬は市町村の許可のもとで行う仕事で、新しい会社が後から入るのは簡単ではありません。地域との関係そのものが、買い手には買えない資産として見えています。

株主が複数に分かれており、そのうちのひとりは買い手の子会社の代表者でもあります。関係者が株主に混じっている場合、価格の決め方に第三者の目を入れておくことが後の説明につながります。この開示でもデューデリジェンスを経て双方協議で決めたと明記されています。

契約の締結から実行までひと月半ほどが置かれています。許可が必要な事業では、自治体への届出や名義の変更に日数がかかります。譲渡日をいつにするかは、この手続きから逆算して決めることになります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。