ADワークスグループは2025年6月30日、連結子会社である株式会社スミカワADDの保有株式すべてを株式会社オフィス空間に譲渡することを取締役会で決議したと公表しました。この案件では、上場会社が子会社を譲り渡す側になります。譲渡に伴い、スミカワADDは連結子会社から除外されます。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社オフィス空間(譲受側・非上場) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社スミカワADD(譲渡側は株式会社ADワークスグループ・コード2982)(建設事業、内装工事、リノベーション工事、改修工事(主に東京多摩地区や神奈川城南地区における集合住宅の内装工事)) |
| 所在地 | 東京都稲城市 |
| 手法 | 株式譲渡(上場会社が連結子会社の保有株式すべてを譲渡する側。譲渡により連結子会社から除外) |
| 対価 | 非開示(開示資料に「譲渡先の意向により非開示」と記載) |
| 日程 | 取締役会決議 2025年6月30日/株式譲渡日 2025年7月1日 |
開示資料によれば、スミカワADDは2008年12月設立、資本金80百万円(2024年12月31日現在)で、建設事業、内装工事、リノベーション工事、改修工事を営んでいます。譲渡株式数は1,800株で異動後の所有株式数は0株、譲渡価額は譲渡先の意向により非開示とされています。譲受側の株式会社オフィス空間は2008年1月設立で、オフィスコンサルティング、オフィス全般の企画・設計・施工を行っています(出典:株式会社ADワークスグループ 2025年6月30日公表資料)。
ADワークスグループは、スミカワADDが主に東京多摩地区や神奈川城南地区における集合住宅の内装工事を行う一方、自社グループの主力である収益不動産事業は都心部の住宅・オフィス・商業施設を中心に扱っており、エリア・物件種別の相違から事業の独立性が相応に高まっていたと説明しています。成長戦略に基づく事業の選択と集中の観点から、事業ポートフォリオの再編が資本収益率の向上に資すると判断したとしています。
中小企業の経営者は、どう読むか
上場会社が子会社を手放す側の案件です。買い手は非上場の会社で、同じ「空間をつくる」分野でも、集合住宅の内装とオフィスの企画・設計という違いがあります。
譲渡の理由として、扱うエリアと物件の種別が親会社の本業と離れており、事業の独立性が高まっていたことが挙げられています。グループの中で独立して回るようになった事業は、別の相手のもとでのほうが伸びる場合があります。
譲渡価額が「譲渡先の意向により非開示」と明記されています。買い手が非上場の場合、価格を伏せることはよくあります。売り手が上場していても、相手の意向で開示の範囲は変わります。