マルマエは2026年8月28日、アルバックテクノ(神奈川県茅ヶ崎市)が保有する出水工場における表面処理事業の譲受について合意したと公表しました。開示資料には、適時開示基準には該当しないものの有用な情報と判断して任意に開示するものと記載されています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社マルマエ(6264・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | アルバックテクノ株式会社(神奈川県茅ヶ崎市) |
| 譲渡対象 | アルバックテクノの出水工場における表面処理事業(アルミ合金のアルマイト処理)(金属表面処理) |
| 所在地 | 鹿児島県出水市 |
| 手法 | 事業譲受。マルマエの出水事業所(本社)内で行われていた事業を譲り受ける形 |
| 対価 | 当事者間の守秘義務に基づき非公開。外部機関の評価を受けて決定。マルマエの純資産の15%未満で開示基準には該当しないと記載。決済はマルマエの手元資金による振込 |
| 日程 | 2026年8月22日 マルマエ取締役会決議/2026年8月28日 アルバックテクノ決議・契約締結/2026年9月1日 事業譲受期日(予定) |
譲り受けるのは、アルミ合金に対する表面処理であるアルマイト処理事業です。開示資料によれば、この事業はマルマエの出水事業所(本社)内で行われており、アルバックテクノの出水工場はほぼマルマエの製品だけの表面処理を行っていたことから、マルマエへの事業売却の打診がなされて検討が続いていたとされています。
マルマエは、一貫生産能力の強化と、半導体製造装置に必要とされる表面処理の開発などを理由に譲受を決定したとしています。
譲受価額は当事者間の守秘義務に基づき非公開です。開示資料によれば、取得価額は相手先との協議のうえで外部機関の評価を受けて決定しており、マルマエの純資産の15%未満であるため開示基準には該当しないとされています。決済はマルマエの手元資金による振込で行う予定です(出典:株式会社マルマエ 2026年8月28日公表資料)。
出典: 株式会社マルマエ(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「事業譲受に関するお知らせ」(2026年08月28日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
売り手の工場が、買い手の敷地の中にありました。しかも、そこで処理しているのはほぼ買い手の製品だけ。この形になると、工程を持つ側から「買いませんか」と声がかかります。
打診は売り手から来ています。外注先が自分の工程を手放したいとき、いちばん自然な引き受け手は、その工程をいちばん使っている取引先です。譲渡先を探すより先に、取引の実態を見ます。
価額は非公開ですが、外部機関の評価を受けて決めたことは書かれています。金額を出さないかわりに、決め方は示す。相手との守秘義務と、株主への説明の両方を立てる書き方です。
工程の一部だけを売り買いするのは、会社ごと譲るより軽い形です。設備と人と取引だけを動かせるので、ほかの事業はそのまま残せます。工程ごとに採算が分かれている会社では、使いやすい選択肢です。