バックオフィス支援の辻・本郷 ITコンサルティングは2026年9月30日、CSアカウンティング株式会社の発行済株式の全て(100%)を取得し子会社化することを決議したと公表しました。開示資料には、本株式取得の相手先に買い手の関連当事者である株式会社アルファステップが含まれることから、取引の公正性を担保し利益相反を回避するための措置を講じていると記載されています。

開示された事実

譲受(買い手)辻・本郷 ITコンサルティング株式会社(476A・東証スタンダード市場)
譲渡(売り手)CSアカウンティング株式会社の株主5名(個人4名と株式会社アルファステップ。アルファステップは買い手のその他の関係会社の子会社で、買い手の関連当事者に該当)
譲渡対象CSアカウンティング株式会社(会計・人事のアウトソーシング、会計・人事・システムのコンサルティング)
所在地東京都新宿区
手法株式取得(発行済株式の全て7,025株・議決権所有割合100%を取得。株主5名の全てを相手先として、それぞれ株式譲渡契約を締結のうえ同時に実行)
対価普通株式3,999百万円、アドバイザリー費用等(概算額)9百万円、合計(概算額)4,009百万円
日程2026年9月30日 取締役会決議/2026年10月1日 契約締結予定/2026年10月23日 株式譲渡実行予定

開示資料によれば、異動前の所有株式数は0株(議決権所有割合0.00%)、取得株式数は7,025株です。取得価額は普通株式が3,999百万円、アドバイザリー費用等の概算額が9百万円、合計の概算額が4,009百万円です。取得価額の公正性及び妥当性を確保するため、外部の第三者評価機関に対象会社の株式価値算定を依頼し、受領した株式価値算定書の結果を基礎として対象会社の財務状況や将来の収益見通し等を勘案したうえで相手先と協議したと記載されています(出典:辻・本郷 ITコンサルティング株式会社 2026年9月30日公表資料)。

本株式取得は対象会社の株主5名の全てを相手先として、それぞれ株式譲渡契約を締結のうえ同時に実行されます。取得前の持株比率は個人が45.55%、株式会社アルファステップが28.47%、他3名が25.98%です。日程は、取締役会決議日が2026年9月30日、契約締結日が2026年10月1日の予定、株式譲渡実行日が2026年10月23日の予定です(出典:辻・本郷 ITコンサルティング株式会社 2026年9月30日公表資料)。

対象会社は1990年1月19日設立、資本金50百万円で、直近3期の売上高は2023年9月期が1,346百万円、2024年9月期が1,388百万円、2025年9月期が1,548百万円、営業利益は同順に386百万円、434百万円、508百万円、純資産は2,132百万円、2,278百万円、2,473百万円です。買い手は、対象会社が公認会計士等の有資格者を含む約150名の専門人材を擁し、上場会社やそのグループ会社を中心にバックオフィスの受託分野で地位を確立していること、自社から対象会社の株主に対し株式譲受を打診し合意に至ったことを説明しています(出典:辻・本郷 ITコンサルティング株式会社 2026年9月30日公表資料)。

出典: 辻・本郷 ITコンサルティング株式会社(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「CSアカウンティング株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2026年09月30日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

売り手は五人で、うち一社は買い手と同じ企業グループに属しています。身内が売り手に混ざっているので、買い手は価格が身内に有利になっていないかを疑われます。開示資料が「利益相反を回避する措置を講じた」とわざわざ書いているのは、そのためです。

中小企業でも同じことが起きます。社長の親族が持つ会社、取引先が持つ株式。関係の近い相手との取引では、価格の決め方に外からの目を入れておかないと、あとで他の株主や取引先から問われることがあります。

株主が五人いて、全員とそれぞれ契約を結び、同じ日にまとめて実行しています。一人でも合意しなければ全部は買えないので、この揃え方が工程のうち時間のかかる部分になります。

買い手は自分から声をかけたと書いています。売りに出ていた会社を買ったのではなく、欲しい相手に打診して話がまとまった形です。売る気がなかった会社にも、買い手から話が来ることがあります。

評価されたのは、資格を持つ人が多くいることと、顧客が上場会社中心であることでした。人が主な資産である会社では、その人たちが残るかどうかが値段に直結します。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。