カゴメは2024年1月26日、Ingomar Packing Company, LLC の持分追加取得(連結子会社化)等を公表しました。開示資料は、買い手グループがトマト加工事業において種子開発・販売から栽培・一次加工・二次加工までの機能を保有していることを背景として記載しています。

開示された事実

譲受(買い手)カゴメ株式会社(2811・)
譲渡(売り手)開示資料は持分譲渡契約の相手方を明記していない(取得前の出資者はSilver Creek Partners, LP 29.22%、Vaquero Farms, Inc. 27.52%、買い手の米国子会社20.00%、ほかVaught-Bennett Holdings等4農家法人)
譲渡対象Ingomar Packing Company, LLC(トマト加工品(トマトペースト、ダイストマト)の製造販売)
所在地米国カリフォルニア州ロスバノス市
手法持分譲渡(追加取得。所有持分20%から70%へ引き上げ、連結子会社化)。あわせて買い手グループ内で、米国子会社の株式の現物出資と持分の譲渡を行う
対価取得価額はIngomar社出資持分243,341千米ドル〔約360億円。1ドル148円で換算した参考値〕。このほか投資関連費用(デューデリジェンス、弁護士費用等)2,000千米ドル(概算額)を見込む。持分譲渡契約により、取得価額の10%を保証金として一定期間にわたりエスクロー口座にて保管すると記載
日程2024年1月26日 取締役会決議日・持分譲渡契約締結日(米国時間)・50%持分の取得実行日/2024年2〜3月(予定) 買い手グループ内での現物出資実行日・20%持分の譲渡実行日

異動前の所有持分は20%、取得持分は50%、異動後の所有持分は70%です。取得価額はIngomar社出資持分243,341千米ドル〔約360億円。1ドル148円で換算した参考値〕で、このほか投資関連費用(デューデリジェンス、弁護士費用等)2,000千米ドル(概算額)を見込むと記載されています。あわせて、持分譲渡契約により取得価額の10%を保証金として一定期間にわたりエスクロー口座にて保管すると記載されています(出典:カゴメ株式会社 2024年1月26日公表資料)

対象会社は、所在地が米国カリフォルニア州ロスバノス市、事業内容がトマト加工品(トマトペースト、ダイストマト)の製造販売、出資の額が27,832千ドル、1983年にGeneral Partnershipとして設立後2005年6月29日付でLLCに組織変更しています。取得前の出資者及び出資比率は、Silver Creek Partners, LP が29.22%、Vaquero Farms, Inc. が27.52%、買い手の米国子会社が20.00%、ほかVaught-Bennett Holdings等4農家法人と記載されています(出典:カゴメ株式会社 2024年1月26日公表資料)

対象会社の連結純資産は2021年6月期93,780千ドル〔13,879百万円〕、2022年6月期112,460千ドル〔16,644百万円〕、2023年6月期115,513千ドル〔17,095百万円〕、連結売上収益は同じ順に205,884千ドル〔30,470百万円〕、240,021千ドル〔35,523百万円〕、310,523千ドル〔45,957百万円〕、連結営業利益は5,767千ドル〔853百万円〕、16,068千ドル〔2,378百万円〕、55,030千ドル〔8,144百万円〕と記載されています(出典:カゴメ株式会社 2024年1月26日公表資料)

資金調達について、開示資料は、取得価額243,341千米ドルの全額をブリッジローンとして金融機関から円貨で借り入れている(借入総額36,046百万円)と記載しています。パーマネント化においては、ブリッジローンの返済原資の一部として買い手が保有する自己株式約8百万株(発行済株式総数の約9%)の一部処分を予定しているため、同日に普通株式に係る発行登録(上限250億円)を行ったとしています(出典:カゴメ株式会社 2024年1月26日公表資料)

開示資料は、本件の持分追加取得に関して米国独占禁止法(ハート・スコット・ロディノ法)において問題がないことの確認は完了していると記載しています。

日程は、取締役会決議日と持分譲渡契約締結日(米国時間)、50%持分の取得実行日が2024年1月26日、買い手グループ内での現物出資実行日と20%持分の譲渡実行日が2024年2〜3月(予定)です(出典:カゴメ株式会社 2024年1月26日公表資料)

出典: カゴメ株式会社「Ingomar Packing Company, LLCの持分追加取得(連結子会社化)等に関するお知らせ」(2024年01月26日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

もともと二割を持っていた相手の持分を買い増して、七割にする形です。いきなり全部ではなく、段階を踏んでいます。

先に少し持って様子を見てから持ち分を増やす進め方は、中小企業でも取れます。

値段の一部を、一定期間預かり口座に置くと書かれています。あとで何か出てきたときの備えです。

中小企業の譲渡でも同じ考え方は使えます。代金の一部を後払いにするか、預けるかで、売り手の受け取りが変わります。

ただし預ける期間と、返ってくる条件は先に決めておかないと争いになります。何があったら引かれるのかを書き切る論点です。

買う資金の全額を、いったんつなぎの借入れで用意しています。あとで自己株式の処分などに置き換える段取りです。

買い方の順番として、先に借りて買い、資金の形はあとで整える形です。買う機会と、資金の最適な形は、同時には揃いません。

当局への手続きが済んでいることを先に書いています。条件が残っているのか、片付いているのかで、取引の確かさが変わります。

対象会社の売上と利益は三期で大きく伸びています。買い増す判断の背景が、この並びに出ています。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。