極洋は2024年1月26日、子会社によるトルコ企業の株式取得(子会社化)を公表しました。開示資料は、買い手が中期経営計画において海外事業の拡大を重要な戦略として掲げ、ヨーロッパに隣接するトルコで40年以上食品を生産し水産物を原料とする冷凍食品をヨーロッパにも輸出している同社を子会社の子会社とすることで、ヨーロッパ向けの食品生産を進めると記載しています。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社極洋(1301・)
譲渡(売り手)対象会社の既存株主(個人。開示資料は株式取得の相手先として個人1名を挙げている)
譲渡対象KOCAMAN BALIKÇILIK İHRACAT VE İTHALAT TİCARET ANONİM ŞİRKETİ(水産物の買付け及び冷凍食品の製造・販売等)
所在地トルコ・バルケスィル県バンドゥルマ
手法第三者割当増資の引受と既存株主からの株式譲受(買い手の100%子会社 Kyokuyo Europe B.V. が取得し、孫会社化する)
対価取得価額は守秘義務履行のため非開示と記載。第三者機関によるデューデリジェンスを実施し、双方協議のうえ買い手の取締役会において妥当であると判断して決定したと記載
日程2024年1月26日 取締役会決議日/2024年1月29日 第三者割当増資引受及び株式譲受契約締結日/2024年3月下旬(予定) 第三者割当増資及び株式譲受実行日

取得するのは、第三者割当増資の引受による90,036,007株と既存株主からの譲受による1,782,357株です。異動前の所有株式数は0株(議決権所有割合0%)、異動後は91,818,364株(議決権所有割合51.0%)です。取得価額は守秘義務履行のため非開示とされ、第三者機関によるデューデリジェンスを実施し双方協議のうえ買い手の取締役会において妥当であると判断して決定したと記載されています(出典:株式会社極洋 2024年1月26日公表資料)

取得主体は買い手の100%子会社 Kyokuyo Europe B.V.(所在地はオランダ・スキポール、事業内容は欧州向け販売及び輸出、資本金250千ユーロ、設立2006年8月)です(出典:株式会社極洋 2024年1月26日公表資料)

対象会社は、所在地がトルコ・バルケスィル県バンドゥルマ、事業内容が水産物の買付け及び冷凍食品の製造・販売等、資本金が16.6百万トルコリラ、設立年月日が1981年12月30日です。大株主及び持株比率は個人1名が52.5%、個人1名が25.0%、個人1名が17.5%、他1名が5.0%と記載されています(出典:株式会社極洋 2024年1月26日公表資料)

対象会社の売上高は2020年12月期16,988千ユーロ、2021年12月期16,517千ユーロ、2022年12月期13,932千ユーロ、営業利益は同じ順に3,410千ユーロ、3,863千ユーロ、2,540千ユーロ、純資産は▲3,268千ユーロ、▲3,974千ユーロ、3,570千ユーロと記載されています(出典:株式会社極洋 2024年1月26日公表資料)

人的関係として、買い手から2名の役職員の派遣を予定していると記載されています。日程は、取締役会決議日が2024年1月26日、第三者割当増資引受及び株式譲受契約締結日が2024年1月29日、第三者割当増資及び株式譲受実行日が2024年3月下旬(予定)です。

出典: 株式会社極洋「当社子会社によるトルコ企業の株式取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年01月26日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

買い方が二つに分かれています。新しく株を発行してもらって引き受ける分と、もとの株主から譲ってもらう分です。

新株を引き受けた分のお金は、会社に入ります。株主から買った分のお金は、株主に渡ります。どちらにいくら出すかで、意味が変わります。

中小企業でも同じことが選べます。会社に資金を入れたいのか、株主に対価を渡したいのかで、組み方が変わります。

過半を少し超えるところだけを取る形です。もとの株主が残るので、買ったあとも一緒に経営する前提になります。

対象会社は二期続けて純資産がマイナスで、直前の期に戻っています。債務超過でも、売買は成立します。

売上は三期で下がっているのに、直前の期に純資産が戻っています。何でそうなったのかを分けて見るところです。

買う主体が親会社ではなく、欧州の子会社です。買ったあと誰が面倒を見るのかという話と、そのまま重なります。

役職員を二人送る予定だと書かれています。株の割合より、誰が意思決定に入るかで経営は動きます。

海外の会社なので、通貨・法令・労務の確認が増えます。国内の案件と同じ段取りでは進みません。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。