アドベンチャーは2024年2月13日、株式会社グローバルディールからeSIM事業を譲り受けることを決議したと公表しました。開示資料は、買い手が総合旅行予約サイトを中心に事業を運営しており、今後の戦略として国内旅行事業を強化した上で東南アジア及びグローバル領域に進出していく方針を定めていると記載しています。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社アドベンチャー(6030・)
譲渡(売り手)株式会社グローバルディール
譲渡対象株式会社グローバルディールのeSIM事業(eSIM事業)
所在地東京都中央区日本橋人形町(譲渡元の所在地)
手法事業譲受(譲渡元が運営するeSIM事業を譲り受ける)
対価譲渡価格120百万円(現金による決済)、アドバイザリー費用等(概算額)30百万円、合計150百万円
日程2024年2月13日 取締役会決議日・契約締結日/2024年3月1日(予定) 事業譲受実行日

譲渡価格は120百万円で、現金による決済です。アドバイザリー費用等(概算額)は30百万円、合計は150百万円です(出典:株式会社アドベンチャー 2024年2月13日公表資料)

譲渡元は、所在地が東京都中央区日本橋人形町、主な事業内容がeSIM事業・システム開発等、資本金が5,010千円、設立時期が2018年10月です。大株主及び持株比率は株式会社コステルが1,000株(99.80%)と記載されています(出典:株式会社アドベンチャー 2024年2月13日公表資料)

譲渡元の純資産は2021年6月期△0百万円、2022年6月期△7百万円、2023年6月期△5百万円、総資産は同じ順に27百万円、19百万円、22百万円、売上高は23百万円、87百万円、149百万円、経常利益は△0百万円、△7百万円、2百万円と記載されています(出典:株式会社アドベンチャー 2024年2月13日公表資料)

開示資料は、譲渡元が運営しているeSIM事業について、買い手のオンライン予約サービスで得た広告及び集客のノウハウ等を応用することで事業の成長を加速させられると考えたと記載しています。

日程は、取締役会決議日と契約締結日が2024年2月13日、事業譲受実行日が2024年3月1日(予定)です。本件による2024年6月期の連結業績に与える影響は軽微と記載されています。

出典: 株式会社アドベンチャー「事業譲受に関するお知らせ」(2024年02月13日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

会社ではなく、事業だけを買う形です。契約も人も、自動では移りません。移すものを一つずつ決めます。

譲渡元は三期とも純資産がマイナスです。会社ごと買えば、その状態を引き受けることになります。

事業だけを買えば、相手の会社に残る債務は付いてきません。この形が選ばれる理由がここにあります。

中小企業でも、売り手の財務が重いときは事業譲渡が選ばれます。渡す側と受け取る側の両方に理由があります。

ただし事業譲渡では、契約の相手方の承諾が要るものがあります。利用者との契約が移るのかを先に確かめます。

買うのにかかる費用のうち、専門家への費用が代金の四分の一あります。金額が小さいほど、この割合は大きくなります。

譲渡元の売上は三期で伸びています。畳む事業ではなく、伸びている事業を手放している形です。

買い手は旅行の予約を本業にしています。旅行者が使う通信の事業を、同じ客層に向けて足す形です。

この業種のM&A・事業承継のページを見る

本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。