ムーンバットは2024年3月15日、セブンシステム株式会社が実施する第三者割当増資を引き受けて同社を子会社化すると公表しました。既存株主から株式を買う取引ではなく、対象会社が新たに発行する株式を引き受ける形です。取得するのは900株で、取得後の議決権所有割合は61.6%となります。取得価額は67,500千円です(出典:株式会社ムーンバット 2024年3月15日公表資料)
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社ムーンバット(8115・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡対象 | セブンシステム株式会社(コンピューターのソフトウェア設計、開発、制作、販売賃貸業、コンピューター利用に関するコンサルタント業務他) |
| 所在地 | 京都府京都市下京区 |
| 手法 | 第三者割当増資の引受による株式取得。既存株主から株式を買う取引ではなく、対象会社が新たに発行する株式900株を引き受け、議決権所有割合61.6%となる |
| 対価 | 67,500千円 |
| 日程 | 2024年3月15日 取締役会決議/2024年3月25日 契約締結(予定)/2024年4月1日 払込(予定) |
対象会社は、所在地が京都市下京区室町通四条南入鶏鉾町493番地、事業内容がコンピューターのソフトウェア設計、開発、制作、販売賃貸業、コンピューター利用に関するコンサルタント業務他、資本金が30,000千円、設立年月日が1991年4月12日です。大株主及び持株比率は当事者間の秘密保持の合意に基づき非開示とされています(出典:株式会社ムーンバット 2024年3月15日公表資料)
対象会社の財政状態は、2023年3月期末の純資産が△44,775千円、総資産が218,220千円です。純資産は2021年3月期末が△42,373千円、2022年3月期末が△65,308千円で、3期とも負の値です(出典:株式会社ムーンバット 2024年3月15日公表資料)
対象会社の経営成績は、2023年3月期が売上高453,378千円・営業利益19,055千円・当期純利益20,533千円です。売上高は2021年3月期が500,091千円、2022年3月期が413,879千円で、2022年3月期は営業利益が△28,217千円、当期純利益が△22,934千円でした(出典:株式会社ムーンバット 2024年3月15日公表資料)
買い手と対象会社の取引関係について、対象会社が買い手と一部のシステム管理に関する保守業務を契約していると記載されています。資本関係・人的関係については該当事項がないとされています。
開示資料は取得の理由について、買い手グループが中期経営計画でEコマース事業及び直営店事業等の小売事業の強化を推進し、物流部門の見直しを含めた業務構造改革を実施していること、その中で業務のIT化、DXの推進においてグループ内のシステム開発部門の強化が喫緊の課題となっていたことを挙げています。
日程は、2024年3月15日が取締役会決議日、2024年3月25日が契約締結日(予定)、2024年4月1日が払込日(予定)です。株式取得により対象会社は連結子会社となり、業績への影響は現在精査中と記載されています。
出典: 株式会社ムーンバット「第三者割当増資引受によるセブンシステム株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年03月15日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
買うのではなく、増資を引き受けています。会社にお金が入る形です。
対象会社は三期続けて純資産が負でした。会社に現金を入れることが、そのまま立て直しになります。
既存株主から買えば、お金は株主の手元に行きます。それでは会社の中身は変わりません。
中小企業でも同じです。会社を元に戻したいなら増資、株主が降りたいなら譲渡です。
ここでは六割一分まで取っています。元の株主は四割ほど残り、経営には加わり続けます。
買い手は、もともとこの会社に自社のシステム保守を任せていました。中身を知っている相手です。
外に出している仕事の相手が傾いたとき、支えるために資本を入れるという選び方があります。
放っておけば止まる仕事です。相手を支えるか、別の相手を探すかの判断でもあります。