HEROZは2024年3月19日、株式会社ティファナ・ドットコムの株式を取得して子会社化すると公表しました。取得するのは4,000株で、取得後の議決権所有割合は100%となります。取得前の所有株式数は0株です。取得価額は730百万円です(出典:HEROZ株式会社 2024年3月19日公表資料)

開示された事実

譲受(買い手)HEROZ株式会社(4382・東証グロース)
譲渡(売り手)ティファナ・ドットコムの株主(開示資料は相手先に個人が含まれており株式譲渡契約上の秘密保持義務に基づき開示を控えると記載)
譲渡対象株式会社ティファナ・ドットコム(Web制作事業・AI事業)
所在地東京都目黒区
手法株式譲渡(4,000株・議決権所有割合100%を取得して子会社化)。開示資料は、これに加えて現所有者との間で条件付き対価に関する合意がなされており、株式取得後3事業年度にわたって対象会社のAI事業の売上高に一定の料率を乗じて算出される額が価格調整分の対価として発生する予定と記載
対価730百万円。加えて、株式取得後3事業年度にわたって対象会社のAI事業の売上高に一定の料率を乗じて算出される額が価格調整分の対価として発生する予定(条件付き対価)
日程2024年3月19日 取締役会決議・契約締結/2024年3月25日 株式譲渡実行

開示資料は、取得価額に加えて対象会社の現所有者との間で条件付き対価に関する合意がなされていると記載しています。株式取得後3事業年度にわたって、対象会社のAI事業の売上高に一定の料率を乗じて算出される額が価格調整分の対価として発生する予定とされています。

対象会社は、所在地が東京都目黒区大橋2-22-7、事業内容がWeb制作事業・AI事業、資本金が2億円、設立年月が2000年5月です。大株主及び持ち株比率については、株式取得の相手先に個人が含まれており、株式譲渡契約上の秘密保持義務に基づき開示を控えると記載されています(出典:HEROZ株式会社 2024年3月19日公表資料)

対象会社の経営成績は、2023年2月期が売上高423百万円・営業損益△104百万円・当期純損益△99百万円です。売上高は2021年2月期が568百万円、2022年2月期が570百万円で、営業損益は△34百万円、32百万円でした。財政状態は2023年2月期末の純資産が43百万円、総資産が269百万円です(出典:HEROZ株式会社 2024年3月19日公表資料)

開示資料は、2023年2月期の営業損益について、譲渡に伴う一部見込み額調整後の実質的な営業利益は21百万円となっており、事業の実質的な損益は黒字で推移していると注記しています(出典:HEROZ株式会社 2024年3月19日公表資料)

開示資料は取得の理由について、買い手が「AI革命を起こし、未来を創っていく」ことをビジョンとしてBtoCおよびBtoB領域でAIを活用したサービスを提供していること、グループ戦略として「AI SaaS」を掲げ、グループ内に蓄積されたAI関連技術やSaaS、セキュリティ関連の知見を活用してAIソリューションをSaaS型で提供していることを挙げています。

日程は、2024年3月19日が取締役会決議日と契約締結日、2024年3月25日が株式譲渡実行日です。2024年4月期の通期連結業績に与える影響は現在精査中と記載されています。

出典: HEROZ株式会社「株式会社ティファナ・ドットコムの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年03月19日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

値段が二段になっています。先に払う七億三千万円と、あとから払う分です。

あとから払う分は、買ったあと三年のAI事業の売上に料率を掛けて決まります。

伸びれば売り手が多く受け取り、伸びなければ受け取りません。これを条件付き対価といいます。

中小企業の譲渡でも使われます。売り手は高く売りたい、買い手は確かめてから払いたい。

その差を埋めるのが、この形です。将来の数字に値段の一部を預けます。

ただし、買ったあとの売上は買い手の運営で決まります。そこが売り手の弱いところです。

だから、どの数字で測るのか、誰がどう集計するのかを契約に書きます。曖昧なら必ず争います。

対象会社の直近の期は営業損失ですが、開示は調整後なら黒字だと注記しています。

この業種のM&A・事業承継のページを見る

本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。