クラウドワークスは2024年3月27日、同社を株式交換完全親会社、株式会社AI techを株式交換完全子会社とする簡易株式交換を行うと公表しました。買い手では会社法796条第2項の規定に基づき株主総会の承認を必要とせず、対象会社では2024年4月19日開催予定の臨時株主総会で承認を受ける予定です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社クラウドワークス(3900・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社AI tech(生成AIを活用した、ウェブシステム・ウェブサービスの開発運営) |
| 所在地 | 東京都千代田区 |
| 手法 | 簡易株式交換(買い手を株式交換完全親会社、対象会社を株式交換完全子会社とする)。買い手では会社法796条第2項の規定に基づき株主総会の承認を必要とせず、対象会社では2024年4月19日開催予定の臨時株主総会で承認を受ける |
| 対価 | 株式交換比率は1対6.0233で、交付する株式数は買い手の普通株式180,699株(予定)。開示資料の注記は「対象会社の普通株式1株に対して当社の普通株式180,699株を割当交付いたします」と書いており、割当比率と整合しない(原本の表記のまま) |
| 日程 | 2024年3月27日 株式交換決議取締役会(買い手)・株式交換取締役決定日(対象会社)・株式交換契約締結(両社)/2024年4月19日 株式交換承認株主総会決議日(対象会社・予定)/2024年4月25日 株式交換の効力発生日(予定) |
株式交換比率は1対6.0233で、交付する株式数は買い手の普通株式180,699株(予定)です。開示資料は、割当比率が本株式交換契約に従い、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には両社合意の上で変更されることがあると記載しています(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
開示資料の注記は「対象会社の普通株式1株に対して、当社の普通株式180,699株を割当交付いたします」と書いていますが、これは同じ表に記載された割当比率1対6.0233および発行済株式数30,000株と整合しません。本記事は原本の表記のまま引いています(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
対象会社は、所在地が東京都千代田区神田和泉町1番地6-16、事業内容が生成AIを活用したウェブシステム・ウェブサービスの開発運営、資本金が1百万円(2023年12月31日現在)、設立年月日が2022年1月17日、発行済株式数が30,000株(同日現在)、従業員数が3名(役員含む・単体)です(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
対象会社の経営成績は、2023年12月期が売上高14,527千円・営業損失5,887千円です。2022年12月期は売上高2千円・営業利益0でした。純資産は2023年12月期末が▲5,021千円、総資産が33,158千円です(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
買い手は、所在地が東京都渋谷区恵比寿四丁目20番3号、事業内容がクラウドソーシング事業、資本金が2,751百万円(2023年9月30日現在)、設立年月日が2011年11月11日、発行済株式数が15,509,960株、従業員数が374名(連結)です。2023年9月期の売上高は13,210,655千円、営業利益は1,153,536千円です(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
開示資料は目的について、買い手グループが企業と個人とをオンライン上でつなぐ人材マッチングプラットフォームの拡大に努めてきたこと、対象会社がAIによる記事作成ツールをはじめとしたAIシステム・ウェブサービスの開発運営を行っていることを記載しています(出典:株式会社クラウドワークス 2024年3月27日公表資料)
出典: 株式会社クラウドワークス「簡易株式交換による株式会社AI techの完全子会社化に関するお知らせ」(2024年03月27日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
現金を使わず、自社の株を渡して会社ごと受け取る形です。手元の現金は出ません。
対象会社は設立から二年で、従業員は役員を含めて三名、純資産は負です。
それでも株を渡して買っています。買っているのは人と、作りかけの道具です。
中小企業の譲渡でも、相手が上場会社なら株で受け取る選び方があります。
株でもらうと、売った時点では課税されない扱いになる場合があります。税理士と先に確かめます。
一方で、受け取った株の値段は相手の相場で動きます。現金なら確定し、株なら確定しません。
買う側にとっては、株主総会を開かずに済む簡易株式交換という手続が使えます。
買われる側は株主総会を開きます。株主が少なければ、ここは早く進みます。