エステーは2024年5月20日、株式交付による株式会社シャルダンの子会社化を公表しました。買い手を株式交付親会社、対象会社を株式交付子会社とする株式交付です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | エステー株式会社(4951・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社シャルダンの株式を譲り渡す株主(株式交付の申込みを行う者) |
| 譲渡対象 | 株式会社シャルダン(損害保険代理業、不動産賃貸業等) |
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 手法 | 株式交付。買い手を株式交付親会社、対象会社を株式交付子会社とする。開示資料は、対価として買い手株式のみを交付することから買い手の資金の社外流出はないと記載している。また、本株式交付実施後は買い手を存続会社、対象会社を消滅会社とする合併を行う予定とされている |
| 対価 | 株式交付比率は対象会社の普通株式1株に対して買い手の普通株式20.41株。交付する買い手の普通株式は全て新規に発行する株式。買い手が譲り受ける対象会社の普通株式の数の下限は136,000株で、下限の株式数を譲り受けた場合に割当て交付する買い手の普通株式は2,775,760株 |
| 日程 | 2024年5月20日 取締役会決議日/2024年7月1日 株式交付の効力発生日(予定) |
株式交付比率は、対象会社の普通株式1株に対して買い手の普通株式20.41株です。買い手が本株式交付により対象会社の株式に係る割当てとして交付する買い手の普通株式は、全て買い手が新規に発行する株式です。買い手が譲り受ける対象会社の普通株式の数の下限は136,000株で、下限の株式数を譲り受けた場合に割当て交付する買い手の普通株式は2,775,760株です(出典:エステー株式会社 2024年5月20日公表資料)
開示資料は、対価として買い手株式のみを交付することから買い手の資金の社外流出はないこと、本株式交付は買い手の株主構成及び買い手株式の流動性を改善し、コーポレート・ガバナンス及び株主価値の一層の強化・向上に資するものと考えていることを記載しています。本株式交付実施後は、買い手を存続会社、対象会社を消滅会社とする合併を行う予定とされています。
対象会社は所在地が東京都世田谷区桜新町一丁目17番、事業内容が損害保険代理業、不動産賃貸業等、資本金が51百万円、設立が1981年6月です。開示資料は、対象会社が非上場会社であり、買い手株式5,587千株を保有していることを記載しています。買い手は所在地が東京都新宿区下落合一丁目4番10号、事業内容が日用品の開発・製造・販売、資本金が7,065百万円、設立が1948年8月です(出典:エステー株式会社 2024年5月20日公表資料)
開示資料は目的について、買い手が「既存コア事業の一層の高収益化」「原価高騰対策」「成長領域への投資と新規事業の創出」「ESG時代を生き抜くための基盤作り」に取り組んでいること、経営指標を「売上高営業利益率」から「ROE」に変更し資本効率の向上に取り組んでいることを記載しています。買い手の株主構成及び買い手株式の流動性の点で資本市場の要請との間に乖離があり、これを改善する必要があると認識しているとされています。
出典: エステー株式会社「株式交付による株式会社シャルダンの子会社化について」(2024年05月20日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
買う相手が、自社の株を大量に持っている会社です。
その会社を取り込むことで、持たれていた自社株が自社の側に戻ってきます。
株主構成と株式の流動性を改善したい、と開示資料に書いてあります。
しかも株式交付後に合併する予定です。最終的に会社は一つになります。
中小企業でも、同族の資産管理会社が自社株を持っている構図はよくあります。
承継のときは、その会社をどうするかが論点になります。
合併で吸収するのか、株だけ買い戻すのか、そのまま次代へ渡すのか。
選び方で、相続税と会社の資金の出入りが変わります。