クスリのアオキホールディングスは2024年12月5日、株式会社ハッピーテラダの株式96,000株を取得し、間接保有比率を100%とすることを決定したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社クスリのアオキホールディングス(3549・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社ハッピーテラダ(スーパーマーケット業(滋賀県及び京都府に9店舗)) |
| 所在地 | 滋賀県大津市 |
| 手法 | 株式取得。親族3名が保有する株式96,000株を取得し、間接保有比率100%とする |
| 対価 | 非開示(売主との合意により非開示。第三者による株式価値の算定結果を勘案して決定と記載) |
| 日程 | 取締役会決議・株式譲渡契約締結 2024年12月5日/株式譲渡日 2024年12月20日(予定) |
対象会社は1981年3月27日設立、資本金48百万円で、滋賀県及び京都府に食品スーパーを9店舗展開しています。売上高は9,408百万円(2022年3月期)、9,006百万円(2023年3月期)、8,408百万円(2024年3月期)、経常利益は17百万円、△128百万円、46百万円です(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。
公表時点の株主は個人3名で、持株比率は58.7%、37.1%、4.2%です(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。取得価額は売主との合意により非開示とされ、第三者による株式価値の算定結果を勘案して決定したと記載されています。
取得の理由として買い手は、対象会社の持つスーパーマーケットのノウハウを自社グループに取り入れ、生鮮部門を中心とした人材を迎え入れることによって、近畿エリアにおける生鮮事業の強化につながると判断したとしています。
株式譲渡日は2024年12月20日を予定しています。開示資料は、今後それぞれの保有する知識・経験や人材等の経営資源を共有することでシナジー効果を発揮するとしています(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
株主は三名で、持株比率は六割、四割弱、わずかという構成でした。親族で分けて持っている形です。全株式を渡すには全員の同意が必要になります。誰が何株持っているかを確かめるところから、譲渡の準備は始まります。
売上は三期続けて減っており、途中の期は経常損失を出しています。それでも上場企業が全株式を取得しました。数字が右肩下がりであることは、譲渡ができない理由にはなりません。
買い手が挙げている理由は、店舗ではなく「生鮮部門を中心とした人材」です。生鮮食品を扱える人がいることが、この会社の価値でした。自社の人が何をできるのかは、決算書には表れません。
四十年以上続いてきた会社が、近畿に進出したい相手のところへ移っています。相手にとって足りていない地域と品揃えを持っていたということです。自社が「誰にとって足りていないもの」なのかを考えてみると、相手の探し方が変わります。
取得価額は非開示ですが、第三者による株式価値の算定結果を勘案したと書かれています。金額を出さないことと、根拠を持たないことは別です。売り手として公表を望まない場合も、算定の記録は残ります。