日本創発グループは2025年1月23日、株式会社フジプラスを株式取得と株式交換により完全子会社化する予定であると公表しました。開示資料によれば、発行済株式1,400,000株のうち株式取得により40,000株、株式交換により1,360,000株を取得します(出典:株式会社日本創発グループ 2025年1月23日公表資料)。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社日本創発グループ(7814・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社フジプラス(印刷関連) |
| 所在地 | 日本 |
| 手法 | 2段階。①株式取得で40,000株(議決権所有割合2.86%。うち35,000株は対象会社の自己株式処分による第三者割当増資の引受け) ②簡易株式交換で1,360,000株を取得し完全子会社化。株式交換の対価は買い手が保有する自己株式を割当交付し、新株式の発行は行わない予定 |
| 対価 | 株式取得分は普通株式26百万円(フジプラスの純資産の額等を基礎として、財務の状況、資産の状況、将来の事業活動の見通し等の要因を総合的に勘案して合理的に算定し双方協議のうえ妥結)。株式交換の割当比率は買い手1に対しフジプラス1.45で、割当交付する買い手の普通株式は1,972,000株 |
| 日程 | 株式取得の取締役会決議・株式譲渡契約締結・株式譲渡実行及び払込実行 2025年1月23日/株式交換契約締結 2025年1月23日/フジプラスの臨時株主総会 2025年3月24日(予定)/株式交換の効力発生日 2025年4月2日(予定) |
第1段階の株式取得では、同日付で株式譲渡契約を締結して株式を譲り受け、あわせて対象会社の自己株式の処分による第三者割当増資を引き受け、同日付で払込みを実行しています。取得株式数40,000株のうち35,000株がこの自己株式処分による募集株式の引受けによるものです(出典:株式会社日本創発グループ 2025年1月23日公表資料)。取得価額は普通株式26百万円で、対象会社の純資産の額等を基礎として、財務の状況、資産の状況、将来の事業活動の見通し等の要因を総合的に勘案して合理的に算定し、双方協議のうえ妥結した価額としています。
第2段階の株式交換では、買い手を株式交換完全親会社、対象会社を株式交換完全子会社とします。割当比率は買い手の株式1に対し対象会社の株式1.45で、割当交付する買い手の普通株式は1,972,000株です(出典:株式会社日本創発グループ 2025年1月23日公表資料)。交付する株式は買い手が保有する自己株式を充当する予定で、新株式の発行は行わない予定と記載されています。
買い手は会社法第796条第2項の規定に基づき株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続により行い、対象会社は2025年3月24日開催予定の臨時株主総会で承認を得たうえで株式交換を行う予定です(出典:株式会社日本創発グループ 2025年1月23日公表資料)。株式交換の効力発生日は2025年4月2日を予定しています。
対象会社の経常利益は37百万円、81百万円、93百万円、当期純利益は24百万円、54百万円、63百万円と推移しています(出典:株式会社日本創発グループ 2025年1月23日公表資料)。1株当たり配当金は直近期に944,000.00円と記載されています。
中小企業の経営者は、どう読むか
一つの案件が、二つの段階に分かれています。まず一部の株式を現金で取得し、そのあと株式交換で残りを取る。しかも前半には、対象会社が持っていた自己株式を処分して引き受ける分が含まれています。つまり代金の一部は会社に入り、残りは株主に買い手の株式が渡ります。
自己株式の処分を使うと、発行済株式数を増やさずに会社へ資金を入れられます。自社が過去に買い取った株式を持っているなら、それを使う選択があります。
後半の対価は現金ではなく、買い手の株式です。渡した側は買い手の株主になります。しかも買い手は新しく株式を発行せず、自社が持っている自己株式を使っています。現金も使わず、発行済株式数も増やさないという形です。
買い手の側は株主総会を開かずに進めています。会社法の定めにより、一定の規模までなら親会社側の総会決議を省けるためです。一方、渡す側は臨時株主総会で承認を得ます。手続の重さは、どちらの側かで違います。
対象会社の利益は三期で増えており、配当も出しています。伸びている会社が、株式交換で親会社の株主になる道を選んだ形です。現金を受け取って離れるのか、相手の株主として残るのかは、選べます。