リミックスポイントは2026年8月28日、エネルギー事業(電力小売事業)を担う子会社リミックスでんきの株式を譲渡し、あわせて株主間契約を締結すると公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)H-Powerホールディングス
譲渡(売り手)株式会社リミックスポイント(3825・東証スタンダード)
譲渡対象株式会社リミックスでんき(2026年4月20日設立。2026年10月1日付の吸収分割でエネルギー事業を承継する予定)(電力小売事業)
所在地東京都港区
手法株式譲渡および株主間契約の締結。まず51%を譲渡し、残る49%を3年かけて段階的に譲渡する設計。段階的な譲渡の価額には各年度の業績実績等が反映される
対価51%分の基準譲渡価額5,100百万円(株式譲渡実行日時点の純資産額等に基づく価格調整が予定。基準譲渡価額の一部として前払金3,000百万円を受領予定)。残49%は1年後16%約21億円、2年後16%約26億円、3年後17%約42億円で、全体の入金額は合計約140億円の想定
日程2026年8月27日 取締役会決議・株式譲渡契約及び株主間契約締結/2026年10月1日 株式譲渡実行(予定)

譲渡の理由として、電力小売事業は原油・LNG等の燃料価格、為替、電力需給等の影響を受けて卸電力市場価格が短期間で大きく変動する可能性があり、電力調達価格が急騰した場合には収益性への影響に加え、電力調達のため一時的に多額の運転資金が必要となることが挙げられています。事業の成長に伴って資金需要も拡大し得る一方、その必要額を安定的に予見することが難しい事業特性を有しているとされています。

譲渡株式数は51株(議決権所有割合51.0%)で、譲渡価額は5,100百万円(基準譲渡価額)です。株式譲渡実行日時点における対象会社の純資産額等に基づき、基準譲渡価額から一定の価格調整が行われる予定で、買主から基準譲渡価額の一部として前払金3,000百万円を受領する予定です。譲渡後の所有は49株(49.0%)となります(出典:株式会社リミックスポイント 2026年8月28日公表資料)。

開示資料によれば、残る49%は段階的に譲渡され、入金の想定は1年後に16%で約21億円、2年後に16%で約26億円、3年後に17%で約42億円、3年間合計で約89億円です。51%譲渡分を含めた入金額は合計約140億円となる想定とされています。譲渡価額には対象会社の各年度の業績実績等が反映される設計であるため、対象会社の業績が計画を上回って成長した場合には、将来受領する株式譲渡対価の増加につながるとされています(出典:株式会社リミックスポイント 2026年8月28日公表資料)。

対象会社は2026年4月20日に設立され、最初の決算期を迎えていません。2026年10月1日付の吸収分割によりエネルギー事業を承継する予定です。株式譲渡が予定通り2026年10月1日に実行された場合、2027年3月期の個別決算において関係会社株式売却益を特別利益として計上する見込みとされています。

2026年9月4日、同社は基準譲渡価額5,100百万円の一部として2026年8月28日に前払金3,000百万円を予定どおり受領していることを、株主・投資家からの問い合わせを受けて改めて公表しました。株式譲渡については2026年10月1日の実行に向けて予定どおり手続きを進めており、2026年8月28日付開示内容から重要な変更はないとされています(出典:株式会社リミックスポイント 2026年9月4日公表資料)

出典: 株式会社リミックスポイント(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「(開示事項の経過)子会社の異動(株式譲渡)及び株主間契約締結に関するお知らせ」(2026年08月28日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

一度に全部を売っていません。まず過半を渡して経営を移し、残りは三年かけて渡す。しかも、あとから渡す分の値段は、その間の業績で動きます。

売り手にとっては、事業が伸びればあとから受け取る額が増えます。かわりに、伸びなければ減ります。残した持ち分が、成果の受け皿になっているということです。

中小企業の譲渡でも同じ考え方が使えます。全部を一度に渡すのではなく、一部を残して、数年後の数字で残りの値段を決める。買い手が将来を心配して金額を下げたがるとき、歩み寄る形になります。

ただし、残した持ち分には経営の主導権がありません。計画どおりに進むかは相手の経営次第です。だから、何を達成したら幾らになるのかを契約で細かく決めておきます。決めていないと、三年後に数字の解釈で揉めます。

前払いを受け取る形も入っています。実行日より前に一部を受け取ると、途中で止まったときの扱いが問題になります。返すのか、返さないのか。ここも先に決めておく項目です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。