AppBankは2026年9月2日、同日開催の取締役会で、第15回新株予約権の割当先である合同会社ダブルアールが、同じく割当先である株式会社光造パートナーズに対して同新株予約権を譲渡することを、発行要項の定めに基づき承認したと公表しました。あわせて、譲渡に伴う契約上の地位の移転に関する内容を含む新株予約権譲渡契約を3者間で締結することも承認し、この譲渡に伴って譲渡人との資本業務提携が解消される見込みであると公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社光造パートナーズ(新株予約権の譲受人。非上場)
譲渡(売り手)合同会社ダブルアール(神奈川県川崎市中原区。事業内容は事業開発、コンサルティング事業)
譲渡対象AppBank株式会社の第15回新株予約権(東証グロース・コード6177)(投資事業、コンサルティング事業(譲受人)/事業開発、コンサルティング事業(譲渡人))
所在地東京都渋谷区(譲受人)
手法新株予約権の譲渡の承認と、新株予約権割当契約にかかる契約上の地位の移転を含む新株予約権譲渡契約の締結。これに伴い、譲渡人との資本業務提携が解消される見込み
対価譲渡価額940,000円(発行価額と同額)。譲渡対象は第15回新株予約権5,000個(500,000株。潜在株式を含む持株比率1.46%)
日程2026年9月2日 取締役会決議・契約上の地位移転日(予定)・譲渡日(予定)

譲渡対象は第15回新株予約権5,000個(500,000株)で、潜在株式を含む持株比率は1.46%です。譲渡価額は940,000円で、発行価額と同額と記載されています。持株比率は2026年6月30日時点の議決権数に、2026年8月31日時点で未行使の第15回新株予約権の全量行使後の議決権数を加算して算出していると記載されています(出典:AppBank株式会社 2026年9月2日公表資料)

開示資料は解消の理由について、当初想定していた形での業務提携関係の発展が見込めないことから、発行会社から譲渡人に対して資本業務提携関係の解消と譲受人への新株予約権の譲渡を相談し、譲渡人からも同意を得たため譲渡を実行することとなったと記載しています。第15回新株予約権は2025年10月30日付の資本業務提携契約の締結とあわせて第三者割当されたものです。

譲渡人は、所在地が神奈川県川崎市中原区市ノ坪78番地4、事業内容が事業開発及びコンサルティング事業、資本金が10万円、設立年月日が2020年4月10日、従業員数が2人の合同会社です。経営成績は2026年3月期が売上高1百万円・営業損失3百万円、2025年3月期が売上高1百万円・営業損失9百万円、2024年3月期が売上高28百万円・営業損失1百万円と記載されています(出典:AppBank株式会社 2026年9月2日公表資料)

譲受人は、所在地が東京都渋谷区渋谷二丁目11番8号、事業内容が投資事業及びコンサルティング事業、資本金が1百万円、設立年月日が2013年1月16日、従業員数が2人です。2025年12月に合同会社から株式会社へ変更したと記載されています。経営成績は2025年12月期が売上高39百万円・営業利益17百万円、2024年12月期が売上高164百万円・営業利益6百万円と記載されています(出典:AppBank株式会社 2026年9月2日公表資料)

譲受人の代表者は発行会社の執行役員副社長に就任しており、譲受人は発行会社の関連当事者に該当すると記載されています。同代表者はオブザーバーとして発行会社の取締役会に参加していますが、本件については取引当事者であり利益相反に該当するため、審議には参加していないと記載されています。

開示資料は、譲受人が第15回新株予約権について、株価や資金需要の動向を踏まえつつ、行使期限である2027年11月16日までの間にできるだけ速やかに行使を進めていく方針であることを、譲受人より口頭で確認していると記載しています。第15回新株予約権は発行会社の資金調達を目的に発行したものと記載されています(出典:AppBank株式会社 2026年9月2日公表資料)

発行会社は業績の予想を非開示としており、本件が業績に与える影響は軽微であるとしています。

出典: AppBank株式会社「(開示事項の経過)第15回新株予約権の譲渡承認及び新株予約権譲渡契約締結、合同会社ダブルアールとの資本業務提携の解消に関するお知らせ」(2026年09月02日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

組んだ相手と、組むのをやめる開示です。買う話と同じくらい、やめる話も契約で動きます。

やめる理由は一行です。当初想定していた形での業務提携関係の発展が見込めない、と書いてあります。

資本を入れた相手との提携は、持ち分や新株予約権が残る限り、気持ちだけでは終わりません。

ここでは、相手が持っていた新株予約権を別の会社へ譲ることで、関係を切り替えています。

中小企業の資本提携でも同じです。入ってもらうときに、出てもらうときの道筋も決めておきます。

決めていないと、関係が冷えたあとも相手が株主として残り、次の一手が打てなくなります。

受け取る側の代表者は、この会社の執行役員副社長です。関連当事者だと開示に書いてあります。

だから本人は取締役会の審議に加わっていません。身内が相手のときは、決める席から外れます。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。