SCATは2026年9月4日、連結子会社であるTBCシルバーサービスが、介護付き有料老人ホーム「シルバーパークはこだ」を運営するIDA社の全株式を取得するため、同日付で株式譲渡契約を締結したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | TBCシルバーサービス株式会社(SCATの100%子会社。2004年6月28日設立、資本金50百万円。有料老人ホームの経営、介護サービス事業) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | IDA社の株主である個人1名(茨城県水戸市。氏名は開示資料に記載があるが本記事では記載しない) |
| 譲渡対象 | IDA社(介護付き有料老人ホーム「シルバーパークはこだ」を運営)(介護付き有料老人ホームの運営、通所介護事業、居宅介護事業等) |
| 所在地 | 茨城県笠間市 |
| 手法 | 株式取得(連結子会社による全株式の取得。SCATから見て孫会社化) |
| 対価 | 取得株式数60株(取得後の議決権所有割合100%)。株式譲渡価額は相手先との守秘義務により非開示。ファイナンシャルアドバイザリー費用2,500万円、財務DD・不動産鑑定・その他費用380万円 |
| 日程 | 2026年9月4日 取締役会決議・契約締結/2026年9月14日 株式譲渡実行(予定) |
開示資料によれば、IDA社は茨城県笠間市において地域に密着した介護付き有料老人ホームの運営をはじめ、通所介護事業、居宅介護事業等の介護サービスを提供しており、SCATグループが運営する既存施設(栃木県・群馬県・長野県)との地域的・運営上の補完関係が見込まれるとされています。
介護サービス事業は高齢化の進展を背景として安定的な需要が見込まれる一方、人材確保、施設運営ノウハウ、設備管理、行政対応等が重要となる事業であるとし、既存の運営体制および管理ノウハウを活用しながら施設数・利用者の拡大を図る方針が示されています。
取得株式数は60株で、取得後の議決権所有割合は100%です。株式譲渡価額は相手先との守秘義務により非開示ですが、ファイナンシャルアドバイザリー費用2,500万円、財務DD・不動産鑑定・その他費用380万円が開示されています(出典:SCAT株式会社 2026年9月4日公表資料)
取得価額については、公平性、妥当性を確保するために、対象会社の過去の実績、現在の財政状態、今後の経営計画、ならびに外部機関が実施した財務デューデリジェンス、法務デューデリジェンス、不動産鑑定等に基づき、ファイナンシャルアドバイザーを通じて株式取得の相手先と交渉して決定したと記載されています。
出典: SCAT株式会社(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「当社連結子会社による株式譲渡契約締結(孫会社化)に関するお知らせ」(2026年09月04日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
株の値段は非開示ですが、仲介に払った費用と調査に払った費用は書かれています。アドバイザリーに二千五百万円、調査と不動産鑑定に三百八十万円です。
買い手が負担する費用の内訳が見える、珍しい開示です。株の代金のほかにこれだけかかる。買い手の予算は、価格だけでは組めません。
不動産鑑定を入れているのが特徴です。老人ホームは建物と土地が事業の中心なので、不動産の価値が会社の価値を大きく左右します。
中小企業でも、不動産を持つ会社は同じ見方をされます。帳簿の金額ではなく、いまの時価で見られます。買う前に鑑定を取る買い手がいるのは、そこに差が出るからです。
売り手は個人一名です。株がまとまっている会社は、話が早く進みます。実行は契約から十日後の予定です。