アスカネットは2023年11月17日、株式会社BETの株式を取得して子会社化することを公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社アスカネット(2438・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社BETの既存株主(個人2名) |
| 譲渡対象 | 株式会社BET(バーチャルライバー事務所の運営事業) |
| 所在地 | (開示資料に所在地の記載なし) |
| 手法 | 株式譲渡(既存株主からの株式譲渡により議決権の100%を取得して子会社化) |
| 対価 | 普通株式400百万円、アドバイザリー費用等(概算額)37百万円、合計(概算額)437百万円 |
| 日程 | 2023年11月17日 取締役会決議・契約締結/2023年12月4日(予定) 株式譲渡実行 |
取得株式数は既存株主からの株式譲渡により12,500株(議決権12,500個、議決権所有割合100%)で、取得前の議決権所有割合は0%です。取得価額は普通株式400百万円、アドバイザリー費用等(概算額)37百万円で、合計(概算額)は437百万円です(出典:株式会社アスカネット 2023年11月17日公表資料)
開示資料は、取得価額の算出にあたって、対象会社の2021年10月期および2022年10月期の財政状態・経営成績の実績、2023年10月期の業績見込み、実施したデューデリジェンス等の結果を踏まえて算定した事業計画をもとに、公平性及び妥当性を確保するため第三者評価機関によるDCF法等による株式価値算定の範囲内で、相手先と協議のうえ決定したと記載しています。
対象会社は2020年に設立されたスタートアップ企業で、主にバーチャルライバー事務所の運営事業を行っており、所属するライバーは550名を超える最大手と記載されています
買い手は、映像・画像の新しい表現方法としてxR分野で新規サービスの創出を進めており、2022年8月に新サービスを立ち上げていることを記載しています。
本株式取得に伴い、買い手は2024年4月期第3四半期より連結決算に移行する予定で、同期の連結決算においてアドバイザリー費用等約37百万円を販売費及び一般管理費として計上する見込みです(出典:株式会社アスカネット 2023年11月17日公表資料)
出典: 株式会社アスカネット「株式会社BETの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」(2023年11月17日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
価格の決め方が細かく書かれています。過ぎた期の実績と当期の見込み、調査の結果を踏まえて事業計画を作り、それをDCF法で測った範囲内で協議した、という順です。
「算定の範囲内で協議して決めた」という書き方です。評価はひとつの数字ではなく幅で出てくるもので、その幅のどこに落ちるかが交渉になります。
助言にかかる費用が、買った年の経費として計上されると明記されています。買い手にとっては、買収した年の利益を押し下げる要素です。
設立から数年の会社です。歴史の長さではなく、所属している人の数が評価の材料として書かれています。
人が中心の事業では、その人たちが残るかどうかが価値を左右します。契約の形や引き継ぎの条件が中心の論点になります。
買収によって買い手は連結決算へ移行します。子会社を持つと、決算そのものの作り方が変わります。