リネットジャパングループは2024年9月30日、連結子会社である株式会社アニスピホールディングスのフランチャイズ本部に関する事業を会社分割(新設分割)により新設会社に承継させた上で、新設会社の株式を株式会社アニスピHDに譲渡することを決議したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社アニスピHD(新設会社株式の譲渡先)
譲渡対象株式会社アニスピホールディングスのフランチャイズ本部に関する事業(新設分割で設立する新設会社)(障がい者福祉関連事業(グループホームのフランチャイズ本部事業))
所在地東京都千代田区
手法会社分割(新設分割)+株式譲渡。連結子会社のフランチャイズ本部事業を新設会社に承継させ、新設会社に交付される株式の全部を剰余金の配当として親会社が受け取ったうえで譲渡先へ譲渡する
対価譲渡価格250,000,000円(決済方法は現金決済)
日程2024年9月30日 取締役会決議・新設分割計画書の決定/2024年10月9日 株式譲渡契約締結/2024年10月25日 新設分割計画承認株主総会決議/2024年11月1日 新設分割効力発生・株式譲渡実行

開示資料によれば、新設会社は本会社分割に際して普通株式5,000株を発行し、その全株式を分割会社に交付します。分割会社は効力発生日に、会社法第763条第1項第12号ロの規定に基づき、剰余金の配当として新設会社から交付された株式の全てを開示会社に交付します。譲渡株式数は5,000株(議決権割合100%)、譲渡価格は250,000,000円で、決済方法は現金決済です。譲渡後の所有株式数は0株(議決権割合0%)となります(出典:リネットジャパングループ株式会社 2024年9月30日公表資料)。

日程は、取締役会決議日と新設分割計画書の決定日が2024年9月30日、株式譲渡契約締結日が2024年10月9日、新設分割計画承認株主総会決議日が2024年10月25日、新設分割効力発生日と株式譲渡実行日がいずれも2024年11月1日です。新設会社が本会社分割により承継する債務については免責的債務引受の方法によると記載されています(出典:リネットジャパングループ株式会社 2024年9月30日公表資料)。

開示会社は、対象の子会社にフランチャイズ本部事業と直営事業があり、フランチャイズ本部事業は新規加盟店の加盟金中心のフロー型収益構造、直営事業はストック型の収益構造という特徴があると説明しています。両者では事業運営スタイルが異なることが明確となり、それぞれの成長を実現するためには事業を切り分けることが最良の選択であるとの結論に至ったとしています。開示会社は今後、収益改善を果たした直営施設の運営に特化するとしています。

出典: リネットジャパングループ株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「連結子会社における会社分割(新設分割)及び新設会社株式の譲渡に関するお知らせ」(2024年09月30日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

会社をまるごと売ったのではなく、事業を切り出してから、その器を売っています。新しく会社を作り、そこに事業を移し、その会社の株式を渡すという順番です。会社の中に複数の事業があるとき、一つだけを譲るやり方としてよく使われます。

切り分けた理由として書かれているのは、収益の入り方が違うことでした。一方は加盟金が入るたびに売上が立つ形、もう一方は毎月積み上がる形です。同じ会社の中にあると、どちらの物差しで評価すればよいか分からなくなります。

評価のしにくさは、値段のつきにくさになります。事業ごとに分けると、買い手はそれぞれを自分の物差しで見られるようになります。自社に性質の違う事業が混ざっているなら、分けたほうが値打ちが見えることがあります。

工程が長く、順番が決まっています。分割の計画を決め、譲渡の契約を結び、株主総会で承認を取り、効力を発生させ、同じ日に株式を渡す。会社をそのまま譲る場合より手順が多く、期間もかかります。

承継する債務は、元の会社に残らない形をとっています。どの債務がどちらに残るのかは、分割の計画書で決めます。取引先や金融機関から見れば相手が変わる話なので、事前の説明が必要になる部分です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。