建設コンサルタント最大手の建設技術研究所は2024年10月29日、広建コンサルタンツ株式会社の株式を取得し子会社化することを公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社建設技術研究所(9621・東証プライム)
譲渡対象広建コンサルタンツ株式会社(建設コンサルタント(測量調査、地質調査、農林土木分野を含む))
所在地広島県福山市
手法株式取得(全株式を取得し子会社化。取得後に取締役および監査役を数名派遣する予定)
対価非公表(開示資料に取得価額の記載なし)
日程取締役会決議・契約締結 2024年10月29日/株式譲渡実行日 2024年11月12日(予定)

開示資料によれば、取得株式数は8,400株で取得後の議決権所有割合は100.0%です。取得価額の記載はありません。対象会社は1978年8月設立、資本金1,000万円で、連結純資産は直近3期で2,271,684千円、2,478,395千円、2,696,241千円、連結売上高は1,354,803千円、1,516,893千円、1,594,510千円、連結営業利益は248,837千円、302,458千円、296,375千円です(出典:株式会社建設技術研究所 2024年10月29日公表資料)。

対象会社は1978年の設立以来、建設コンサルタント、測量調査、地質調査などを展開し、広島県を中心に農林土木分野も含めた広い顧客基盤で信頼を築いてきたと記載されています。

取得の理由として同社は、中長期ビジョンに基づき事業プロセス・事業分野・市場の拡大を推進しており、地方創生が求められるなかで地方自治体市場への展開強化が不可欠と考えていること、対象会社が加わることでグループ全体として地方自治体等への事業展開が加速すると期待していること、自社のDXシステムや品質管理、人財育成の仕組みを共有して対象会社のサービス品質と業務効率の向上を図ることを挙げています。取得後は経営体制の強化と早期の相乗効果の実現のため、取締役および監査役を数名派遣する予定としています。

出典: 株式会社建設技術研究所(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「広建コンサルタンツ株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年10月29日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

純資産が売上高を大きく上回っています。長年かけて利益を積み上げ、借入に頼らずにきた会社の姿です。財務が厚い会社は買い手から見て扱いやすく、価格の出発点も高くなります。

買い手が求めたのは、地方自治体という発注者との関係でした。公共の仕事は入札の資格や過去の実績が前提になるため、その地域で実績を積んだ会社は、外から入る会社にとって近道になります。

取得後に取締役と監査役を数名派遣することが、あらかじめ開示されています。経営に人を入れるという前提が先に示されている形です。譲渡後も自分が残るのか、経営陣が入れ替わるのかは、条件として確認しておく項目です。

取得価額が開示されていません。買い手の規模に対して小さく、開示の基準に達しないためです。売上十数億円の会社の譲渡は、金額が公にならないまま進むのが通例です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。