ドラッグストアと調剤薬局を運営するクスリのアオキホールディングスは2024年12月5日、株式会社伏見屋ほか3社が運営するスーパーマーケット46店舗、収益不動産及びその他付随する資産を子会社が譲り受けることを公表しました。対象会社グループは東北地方でスーパーマーケット36店舗、関東地方で10店舗を展開しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社クスリのアオキホールディングス(子会社の株式会社クスリのアオキが譲受)(3549・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社伏見屋ほか3社が運営するスーパーマーケット46店舗(食品スーパーマーケット) |
| 所在地 | 東北地方36店舗・関東地方10店舗 |
| 手法 | 事業譲受。対象会社グループが運営するスーパーマーケット46店舗、収益不動産及びその他付随する資産を譲り受ける |
| 対価 | 非公開(譲受事業の資産・負債の項目及び金額並びに譲受価額及び決済方法は、当事者間の守秘義務に基づき非公開) |
| 日程 | 取締役会決議・事業譲渡契約締結 2024年12月5日/事業譲渡日 2025年2月28日(予定) |
譲渡会社4社の直前事業年度の決算数値として、売上高16,369百万円・経常利益185百万円(2024年3月期)、売上高18,776百万円・経常利益44百万円(2023年9月期)、売上高5,999百万円・経常利益△183百万円(2024年4月期)、売上高117百万円・経常利益3百万円(2024年3月期)が記載されています(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。
譲受事業の資産・負債の項目及び金額並びに譲受価額及び決済方法は、当事者間の守秘義務に基づき非公開とされています(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。会計処理について開示資料は、本件事業譲受が企業結合に関する会計基準上の「取得」に該当する見込みであり、のれんの計上額は精査中だがその影響は軽微であると見込まれるとしています。
買い手グループは、25府県にドラッグストア951店舗(内調剤薬局併設644店舗)、専門調剤薬局6店舗、スーパーマーケット18店舗の合計975店舗を展開しています(出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2024年12月5日公表資料)。譲受の理由として、食品スーパーの持つ新鮮な食材の品揃えとドラッグストアの持つヘルス&ビューティーや日用品の品揃え、処方箋を取り扱う調剤薬局を組み合わせることで、地域の顧客に愛顧いただける店舗を作れると判断したとしています。
開示資料は、本件事業譲受により買い手が秋田県に初進出し東日本地区の店舗数が大幅に増加するとし、譲受店舗については今後お互いの強みを生かした改装計画を策定したうえで実施を進める予定であるとしています。事業譲渡日は2025年2月28日を予定しています。
中小企業の経営者は、どう読むか
渡っているのは会社ではありません。店舗です。四十六の店舗と収益不動産をまとめて譲り受ける形で、事業譲受と呼ばれます。会社は売り手の手元に残ります。店舗だけを整理したい、あるいは本業だけ残したいという場面で使われる形です。
譲渡する側は四社に分かれています。同じオーナーのもとに会社が複数ある形は、中小企業ではよくあります。事業譲受なら、会社の器をまたいで「店舗」という単位で渡すことができます。どの会社の何を渡すかを一覧にする作業が、最初の仕事になります。
譲渡会社のうち一社は経常損失を出しています。赤字の会社が混ざっていても、店舗という単位で切り出せば話は進みます。会社ごと渡す形だけを考えていると、行き先が見つからないことがあります。
譲受価額も、譲り受ける資産と負債の内容も非公開です。当事者間の守秘義務によると明記されています。金額を出さない形は、事業譲渡でも取れます。
買い手は、譲り受けた店舗を改装する計画を立ててから進めると書いています。そのまま続けるのではなく、自社の商品を入れて作り変えるということです。店舗や設備を渡すときは、相手がそれをどう使うつもりなのかが、従業員への説明に直結します。