ソニーグループは2024年12月19日、株式会社KADOKAWAとの間で戦略的な資本業務提携契約を締結したと公表しました。対象会社が2025年1月7日に実施する第三者割当により、約500億円で新株式12,054,100株を取得することに合意したとしています(出典:ソニーグループ株式会社 2024年12月19日公表資料)。
開示された事実
| 譲受(買い手) | ソニーグループ株式会社(6758・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社KADOKAWA(東証プライム)(出版・映像・ゲームなどのコンテンツ) |
| 所在地 | 東京都 |
| 手法 | 第三者割当による新株式の引受け(資本業務提携)。既存株主から株式を買うのではなく、対象会社が新たに発行する株式を引き受ける。現時点で実行後に追加取得する予定はないと明記 |
| 対価 | 約500億円で新株式12,054,100株を取得。2021年2月に取得済みの株式とあわせて約10%を保有する筆頭株主となる |
| 日程 | 資本業務提携契約の締結 2024年12月19日/第三者割当の実施 2025年1月7日。買い手は2024年10月に株式取得に係る初期的意向を表明していた |
この株式取得により、買い手は2021年2月に取得済みの株式とあわせて対象会社の約10%の株式を保有する筆頭株主となります(出典:ソニーグループ株式会社 2024年12月19日公表資料)。
開示資料は、買い手が2024年10月にKADOKAWA株式の取得に係る初期的意向を表明しており、その後の協議を経て本資本業務提携の合意に至ったと記載しています。現時点において、本件取得の実行後にKADOKAWA株式を追加取得する予定はないとしています(出典:ソニーグループ株式会社 2024年12月19日公表資料)。
提携の内容として、両社が保有する知的財産の価値を世界で最大化する連携の強化、コンテンツ領域での共同出資の検討、新たなクリエイターの共同発掘、メディアミックスの共同推進などが挙げられています。
開示資料は、本資本業務提携が買い手の2024年度連結業績へ与える影響は軽微としています。
中小企業の経営者は、どう読むか
この取引は、株式を売る話ではありません。会社が新しく株式を発行して、それを相手が引き受ける形です。代金は株主ではなく会社に入ります。第三者割当増資と呼ばれる方法で、中小企業でも使えます。
つまり、株式を手放さずに資本を入れてもらうという選択があります。相手の持分は増えますが、いまの株主が受け取る現金はありません。会社に資金が必要なのか、株主が現金を必要としているのかで、選ぶ方法が変わります。
取得後の持分は約一割です。経営権は動きません。筆頭株主になっても、支配するわけではないという形です。どこまで持たせるかは、何を一緒にやりたいかで決まります。
買い手は「現時点で追加取得の予定はない」と明記しています。一割を持った相手が、この先もっと買ってくるのかどうかは、渡す側にとって大きな関心事です。それを文書で言えるかどうかは、相手の姿勢を見る材料になります。
買い手は二か月前に「初期的意向」を表明していました。いきなり合意したのではなく、意向を示してから協議を重ねる順番です。相手から意向表明を受け取ったときに、それがどの程度の重さかを確かめる場面があります。