ZUUは2025年3月19日、取締役会において、第三者割当増資を引き受ける方法により株式会社経済界の株式を取得し、子会社化することを決議したと公表しました。対象会社の資本金の額が自社の資本金の額の10%以上であるため、特定子会社に該当することとなる見込みとしています。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社ZUU(4387・東証グロース)
譲渡対象株式会社経済界(雑誌の発行、書籍出版、広告等代理店業務、イベントの企画運営)
所在地東京都千代田区
手法第三者割当増資の引受(議決権の40.3%を取得したうえで取締役の過半数の選任を受けて子会社化)
対価普通株式33百万円、アドバイザリー費用等の概算額6百万円、合計の概算額39百万円
日程取締役会決議・契約締結 2025年3月19日/株式取得実行日 2025年3月24日(予定)/2025年3月末までに取締役過半数の選任を受けて子会社化の予定

開示資料によれば、取得株式数は127,000株で、取得後の議決権所有割合は40.3%、取得価額は普通株式が33百万円、アドバイザリー費用等の概算額が6百万円、合計の概算額は39百万円です。第三者割当増資の引受により40.3%を取得したうえで、2025年3月末までに取締役の過半数の選任を受けて子会社となる予定としています。対象会社の株主は個人4名で、それぞれ56.8%、21.1%、10.5%、10.5%を保有しています(出典:株式会社ZUU 2025年3月19日公表資料)。

対象会社は1964年創業、資本金95百万円で、月刊誌の出版に始まり、経営者を表彰する賞の運営、経営者会員が加盟する異業種交流会の運営などを行っています。売上高は直近3期で309,600千円、284,120千円、298,896千円、営業利益は1,744千円の損失、107千円、24,094千円の損失です(出典:株式会社ZUU 2025年3月19日公表資料)。

取得の理由として同社は、M&Aの拡大・活用を加速させることを注力点のひとつに掲げていたこと、対象会社が長年育んできた雑誌の読者基盤や経営者基盤と、自社の金融事業やコンサルティング事業が連携することで相互の顧客紹介や提供価値の向上につながると考えていることを挙げています。

出典: 株式会社ZUU(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式会社経済界の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2025年03月19日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

株式を買ったのではなく、増資を引き受けています。この形では、支払われた資金は会社に入り、既存の株主の手元には入りません。会社にお金を入れて立て直しながら経営を引き継ぐ場合に選ばれる方法です。オーナーが対価を受け取りたいのであれば、株式譲渡とは結果が大きく違います。

議決権は過半数に届いていません。それでも取締役の過半数の選任を受けることで子会社になる予定と書かれています。支配しているかどうかは持株比率だけでは決まらないということです。

対象会社は直近の期に営業赤字で、売上も伸びていません。それでも買い手が評価したのは、雑誌の読者と経営者のつながりでした。会員組織や読者名簿のような、人との関係そのものが資産として見られています。

株主は代表者を含む複数の個人に分かれています。増資であれば既存株主から株式を買い集める必要がないため、株主が分散していても手続きを進めやすい面があります。株式の集約が難しい会社では、この方法が現実的な選択になることがあります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。