Glossary — 価格・企業価値

価格・企業価値

いくらになるかを考えるときに出てくる言葉この場面で実際に使われる65語を、意味と使われる場面つきで並べました。用語名を押すと、押さえどころと関連する用語をまとめたページが開きます。

バリュエーションValuation

会社の価値を金額として見積もる作業です。時価純資産に着目する方法、収益力に着目する方法、類似企業と比較する方法などがあり、複数を組み合わせて価格の目線をつくります。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値評価の方法
企業価値(EV)Enterprise Value

事業そのものが生み出す価値を指し、株主と債権者の双方に帰属する価値の合計と説明されます。株主が受け取る金額(株式価値)とは別物です。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値と株式価値はどう違うか
株式価値Equity Value

株主が受け取る株式そのものの価値で、一般に「企業価値 − ネットデット」の関係で表されます。提示された金額が企業価値なのか株式価値なのかで手取りは変わるため、必ず確認してください。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値と株式価値はどう違うか
時価純資産

資産と負債を時価で評価し直したうえでの純資産額です。帳簿上の純資産に、不動産の含み損益や退職給付債務などを反映して算出します。中小企業では価格目線の土台としてよく使われます。

この用語のページ詳しく読む — 時価純資産法とは
年買法(年倍法)

時価純資産に営業利益の数年分を加えて価格の目安とする簡便法です。中小企業の実務で広く使われますが、何年分を加えるかに決まった基準はありません。

この用語のページ詳しく読む — 年買法(年倍法)とは
EBITDAEarnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization

営業利益に減価償却費を足し戻した、事業が生み出すおおまかなキャッシュフローの目安です。設備投資の大きさの影響を除いて会社同士を比べられます。

この用語のページ詳しく読む — EBITDAとは
マルチプル法Multiple

EBITDAなどの指標に一定の倍率を掛けて価値を見積もる方法です。類似する上場企業や取引事例を参考に倍率を決めます。相場観をつかみやすい反面、自社固有の事情は別途考慮が必要です。

この用語のページ詳しく読む — マルチプル法とは
DCF法Discounted Cash Flow

将来のキャッシュフロー計画を現在価値に割り引いて価値を算出する方法です。将来性を織り込める理論的な手法ですが、事業計画の前提に結果が大きく左右されます。

この用語のページ詳しく読む — DCF法とは
WACCWeighted Average Cost of Capital

借入と自己資本のコストを加重平均した割引率です。DCF法で将来の金額を現在価値に直すときに使います。

この用語のページ詳しく読む — DCF法とは
ターミナルバリューTerminal Value

事業計画の最終年度より先の価値をまとめて表したものです。DCF法による算定額の多くをこの部分が占めることがあります。

この用語のページ詳しく読む — DCF法とは
のれんGoodwill

譲渡価格のうち、時価純資産を上回る部分のことです。ブランド力、顧客基盤、技術、人材といった、貸借対照表に載らない価値への評価を意味します。

この用語のページ詳しく読む — のれんとは
ネットデットNet Debt

有利子負債から現預金を差し引いた純有利子負債です。借入が多く現預金が少ないほど、同じ企業価値でも株主の手取りは小さくなります。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値と株式価値はどう違うか
正常収益力

一過性の損益やオーナー個人に関わる費用を取り除いた、平常時の一年分の稼ぐ力です。決算書の利益をそのまま使わず、ここに引き直して評価します。

この用語のページ詳しく読む — 実質利益(正常収益力)とは
運転資本Working Capital

売掛金と在庫から買掛金を差し引いた、事業を回すために寝ている資金です。引き渡し時の水準が価格調整の対象になることがあります。

この用語のページ詳しく読む — 運転資本はなぜ価格に響くのか
シナジーSynergy

相乗効果のことです。販路の共有、仕入の効率化、技術の相互活用など、単独では得られない効果が見込めるほど、買い手の評価は前向きになります。

この用語のページ詳しく読む — シナジーとは
スタンドアロンStand-alone

「単独で」という意味です。シナジーを織り込まず、対象会社が単独で存続した場合の価値や収益力を指します。

この用語のページ詳しく読む — シナジーとは
アーンアウトEarn-out

譲渡対価の一部を、成約後の業績達成に応じて後払いとする条件です。価格観に開きがあるときの調整手段として使われますが、達成の判定基準を契約で明確にしておく必要があります。

この用語のページ詳しく読む — アーンアウトとは
運転資本調整

クロージング時点の運転資本が基準値からどれだけ増減したかに応じて、対価を後から調整する取り決めです。基準値の決め方が交渉の対象になります。

この用語のページ詳しく読む — 運転資本はなぜ価格に響くのか
エスクローEscrow

譲渡対価の一部を第三者に一定期間預け、表明保証違反などが生じた場合の補償に充てる仕組みです。売り手にとっては、その分の受領が後ろ倒しになります。

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コストアプローチCost Approach

会社が持つ資産と負債の価値をもとに企業価値を評価する考え方です。簿価純資産法や時価純資産法がこれにあたり、中小企業の評価で広く使われます。

この用語のページ詳しく読む — 時価純資産法の考え方
インカムアプローチIncome Approach

会社が将来生み出す利益やキャッシュフローをもとに企業価値を評価する考え方です。DCF法が代表的な方法です。

この用語のページ詳しく読む — DCF法の考え方
マーケットアプローチMarket Approach

類似する会社の株価や過去の取引事例と比べて企業価値を評価する考え方です。倍率法や類似取引比較法がこれにあたります。

この用語のページ詳しく読む — マルチプル法の考え方
類似取引比較法

過去に行われた似た会社のM&Aの取引価格を参考に、自社の価値を見積もる方法です。マーケットアプローチの一つです。

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営業権

会社の収益力のうち、資産の価値では説明できない部分を指す言葉です。得意先との関係、技術、信用などの目に見えない価値で、のれんとほぼ同じ意味で使われます。

この用語のページ詳しく読む — のれんの考え方
超過収益力

同じ資産を持つ平均的な会社と比べて、その会社が余分に稼ぐ力のことです。のれんや営業権の価値の源泉になります。

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非事業用資産

会社が持っていても事業の運営に使っていない資産です。遊休の不動産、投資目的の有価証券、経営者が使う車両などが該当し、企業価値とは別に評価されます。

この用語のページ詳しく読む — 会社の土地建物を個人で持ち続ける
ネットキャッシュNet Cash

会社の現預金から有利子負債を差し引いた金額です。プラスなら借入より手元資金が多い状態で、株式価値を企業価値より大きくする要因になります。

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有利子負債

金融機関からの借入金や社債など、利息を払う必要のある負債です。企業価値から株式価値を求めるときに差し引かれます。

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役員報酬の調整

企業価値を評価するときに、経営者の報酬が世間の水準より高い、または低い分を利益に加減して、本来の収益力を見ることです。

この用語のページ詳しく読む — 実質利益の考え方
減価償却費

設備や建物などの購入費用を、使う期間にわたって分割して費用にしたものです。現金の支出を伴わない費用なので、EBITDAの計算では利益に足し戻します。

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フリーキャッシュフローFree Cash Flow

事業が生み出した現金から、事業を続けるために必要な投資を差し引いて残る現金です。株主と債権者に分配できる現金で、DCF法の基礎になります。

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割引率

将来受け取る現金を現在の価値に換算するときに使う率です。リスクが高いほど高く置かれ、DCF法の結果を大きく左右します。

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永久成長率

DCF法で、事業計画の期間の後も会社のキャッシュフローが一定の率で成長し続けると仮定するときの、その成長率です。ターミナルバリューの計算に使います。

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感応度分析Sensitivity Analysis

企業価値の算定で、割引率や成長率などの前提を少しずつ変えたときに、結果がどれだけ動くかを調べることです。価値の幅を理解するために使います。

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EV/EBITDA倍率

企業価値がEBITDAの何倍かを示す指標です。M&Aの価格水準を業種や会社をまたいで比べるときに最もよく使われます。

この用語のページ詳しく読む — EBITDAの考え方
PERPrice Earnings Ratio

株価が一株あたりの純利益の何倍かを示す指標です。上場企業の株価の割安・割高の目安に使われ、非上場会社の評価では参考程度に用いられます。

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PBRPrice Book-value Ratio

株価が一株あたりの純資産の何倍かを示す指標です。上場企業の評価で使われ、純資産との関係で株価を見るときの目安になります。

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株価算定書

会計士や税理士、評価の専門会社が、一定の方法で会社の株式の価値を算定して作成する報告書です。価格交渉の根拠や、関係者への説明に使われます。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値評価の進め方
価格レンジ

企業価値の算定で、一つの金額ではなく上限と下限の幅で示された価値の範囲です。交渉で目指す価格の目安になります。

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希望価格

売り手が、会社をこの金額で譲りたいと考える価格です。評価の結果と、売り手が必要とする手取りの両方から決めます。

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価格交渉

売り手と買い手が譲渡の価格を話し合って決めることです。意向表明から基本合意、調査を経て最終契約まで、段階ごとに価格が具体化していきます。

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ロックドボックスLocked Box

過去の一定の基準日の貸借対照表で価格を確定し、その後のクロージングまでの変動で価格を調整しない方式です。クロージング時の調整を行う方式と対比されます。

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価格調整条項

最終契約で定めた価格を、クロージング時の純資産や運転資本の実際の数値に応じて増減させる取り決めです。契約からクロージングまでの変動に対応します。

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デットライクアイテムDebt-like Items

借入金ではないものの、将来の資金の流出が確実な項目で、企業価値から株式価値を求めるときに負債と同じように差し引かれるものです。

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含み益・含み損

土地や有価証券などの資産について、帳簿上の価格と現在の時価との差額です。時価純資産を計算するときに反映されます。

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退職給付債務

従業員に将来支払う退職金のうち、現時点までの勤務に対応する部分を債務として見積もったものです。帳簿に計上していない中小企業では、評価の際に負債として扱われます。

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不動産の時価

会社が持つ土地や建物の現在の価値です。帳簿の価格と大きく違うことが多く、時価純資産の計算や、不動産を譲渡の対象に含めるかの判断に関わります。

この用語のページ詳しく読む — 会社の土地建物を個人で持ち続ける
在庫の評価

会社が持つ商品や材料の在庫を、帳簿の価格ではなく実際に売れる価値で見直すことです。長期間動いていない在庫は、評価を下げられます。

この用語のページ詳しく読む — 在庫は企業価値にどう影響するか
売掛金の回収可能性

帳簿に載っている売掛金のうち、実際に回収できる見込みがどれだけあるかという評価です。回収の遅れている債権は、評価から差し引かれることがあります。

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事業価値

会社が営む事業そのものが生み出す価値で、事業に使っていない資産を除いた部分です。これに非事業用資産を加えたものが企業価値になります。

この用語のページ詳しく読む — 企業価値と株式価値はどう違うか
手取り額

譲渡の対価から、税金、仲介手数料、専門家の費用などを差し引いて、売り手の手元に実際に残る金額です。価格そのものとは別に考えます。

この用語のページ詳しく読む — 会社売却の税金
対価の構成

譲渡の対価を、株式の譲渡代金、役員退職金、成約後の報酬やアーンアウトなど、どのような形の組み合わせで受け取るかという設計です。手取りと税務に影響します。

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フェアネス・オピニオンFairness Opinion

第三者の専門機関が、取引の条件が財務的に妥当かどうかについて示す意見書です。

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資本コストCost of Capital

資金を出している側が、その会社に対して求める利回りです。これを下回る利益しか出せない事業は価値を生んでいないと見られます。

この用語のページ詳しく読む — DCFを中小M&Aでどう使うか
コントロールプレミアムControl Premium

会社の経営を支配できる立場に対して、少数の株式より高く払われる上乗せ分です。

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潜在株式Potential Shares

新株予約権や転換権が行使されると新たに発行される株式です。一株あたりの価値を薄める要因になります。

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サイズプレミアムSize Premium

規模の小さい会社ほど求められる利回りが高くなることを、割引率に上乗せして反映させる考え方です。

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セール・アンド・リースバック

所有している資産を売却し、同じ資産を借りて使い続ける方法です。資金を作りながら事業を続けられます。

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合併比率

合併で、消滅する会社の株主が受け取る株式の割合です。両社の価値の比較によって決まります。

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清算価値

事業をやめて資産を売り、負債を返した場合に残る価値です。評価の下限の目安として使われます。

この用語のページ詳しく読む — 廃業とM&Aはどちらを選ぶべきか
再調達価額

同じ資産を今あらためて取得する場合に要する金額です。資産の評価や保険の設計で使われます。

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類似会社比較法

事業の内容が似た上場企業の株価の倍率を当てて、会社の価値を見積もる方法です。

この用語のページ詳しく読む — 類似会社比較法の実務
配当還元法

将来受け取る配当の見込みから株式の価値を見積もる方法です。少数の株式の評価で使われます。

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収益還元法

将来得られる利益を一定の利回りで割り戻して、会社や資産の価値を見積もる方法です。

この用語のページ詳しく読む — バリュエーションの3つのアプローチ|試験で問われるのは計算より「立場」
残余利益法

資産から期待される利益を超えた部分を、無形の価値として評価に加える考え方です。

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Other Scenes

ほかの場面の用語

検討と流れ(60語)相手探し・打診(37語)決算書と財務の見方(128語)契約・調査(95語)手数料・仲介契約(39語)成約後・引継ぎ(44語)株式・会社法・法務(184語)税務(94語)買い手・資金調達(58語)人・組織・労務(60語)業種でよく出る指標(136語)

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この用語集の使い方について。ここに載せた説明は、経営者の方が話の流れを掴むためのものです。契約書の条項や税務の取り扱いは、同じ言葉でも案件ごとに中身が変わります。実際のご判断は、必ず弁護士・税理士など専門家の確認を受けてください。当社は仲介者であり、税務顧問業務・法律事務は行いません。

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